音楽やカメラも制御可能。スマホ探索機能も嬉しい限り
スマートフォンからの情報を受け取るだけでなく、スマートフォンを操作するための機能も「インフォ」には用意されている。例えば、カメラアプリのシャッターリコモンとしても使えるうえ、よく使うことになりそうなのがスマートフォンで再生中の音楽を制御するための機能だ。
再生や停止のほか、曲送り/曲戻し、音量調整も指先から行える。もちろん、ペンを持ちながら操作することが可能。ボールペンを持っているということは、何らかの書き物や思索をしている場合が多いため、妨げになる余計なアクションは極力控えたいもの。そんなときでも、この「インフォ」なら書き物や思索をしながら、自然に音楽の制御ができる。小さなことといえば小さなことだが、ペンを使う機会が多い人ほど、このメリットをよく理解できるのではないだろうか。
オッサン的な目線で有難いと思ったのが、スマートフォンの探索機能だ。ボールペンを操作することで、スマートフォンを振動させ居場所を教えてくれる。
探索はBluetoothが届く範囲まで有効。逆にスマートフォン側から「インフォ」の探索もできるようになっている。ジャケットのポケットやカバンの奥底など、ついさまざまな場所にスマートフォンをしまい込みがちなのが、オッサンという生き物。見失ったスマートフォンをあたふた探し回る醜態をさらすことなく、まさに「スマート」な探索ができるこの機能だけで、「インフォ」に興味を持ってしまう人もいるのではないだろうか。
ボールペンとしては、まぁまぁ高価な部類に入る1万2000円という値段をどう捉えるかは人それぞれだろうが、操作する姿がセセコマシク見えがちなスマートフォンとの“距離感”を良い塩梅に調整してくれるガジェットとしての魅力を、十二分に感じさせてくれる。知的かつ余裕のある姿を身に着けたい諸兄にこそ、使ってほしい大人の文具である。

石井敏郎=撮影・文