看板娘、登場
17歳の瑶香(はるか)さん。新宿のカフェでアルバイトをしていたが、もう少しお小遣いが欲しかったこともあり、両親の口利きでここでも働くことになった。
「携帯代は自分で払うというのが親との約束なんです。バイトをしてても親に払ってもらっている子もいますけど」
少々感動しつつ、フードメニューに目をやる。
迷った末に「お造り全部盛り」(830円)を注文。瑶香さんが絶賛する「山芋醤油漬け」(200円)も追加した。
金宮焼酎にコーヒーがよく馴染んでいる。お造りは、タチウオ、しめ鯖、赤ムツ、平目のエンガワの4種盛り。そして、山芋醤油漬けは酒のアテとして完璧な味付けだ。
さて、瑶香さんはサッカー女子と聞きましたが。
「高校入学と同時に女子サッカー部に入りました。小さい頃から、なぜかリフティングが好きだったんです」
ポジションはサイドバックかフォワード。自分で決めるよりは打てる子に最後のパスを出すプレイスタイルだった。
「声も一番出してたし、足の速さも3位以内だったんですけど、なかなか試合に出してもらえなくて。結局、高2の夏に退部しました」
瑶香さんは「元」サッカー女子だった。ちなみに、今時の女子高生の間では何が流行っているのだろうか。
「普通にタピオカを飲みまくっています。月に6、7回ぐらいのペースですね」
特にお気に入りは、人気チェーン店の「THE ALLEY(ジ アレイ)」。
「タピオカってお店ごとに硬さが違うんですよ。あと、家でタピオカを自作するブームも来ています」
さらに、女子高生の王道、プリクラも進化を止めない。
「最新プリ機の『アオハル』は、カメラの位置を自由に動かせるうえに、大人数で全身を写せるという画期的なマシンです」
この先輩は21歳。瑶香さんいわく、「超仲良しで一緒にいても気を使わなくて済みます。お姉ちゃん兼親友みたいな存在」だという。
修学旅行で行った台湾の写真も見せてくれた。
「日本は古い建物をどんどん壊しちゃうから」と大人びた表情で呟いた。
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