水着や浴衣は夏に欠かせない。
ということで、何時ぞやに購入したアイテムをクローゼットから引っ張り出す、なんて所作を毎年繰り返しているオッサンも多いかもしれない。確かにそれも悪くないのだけれど、これらを見ればいっちょ買いなおすか、と思うに違いない。
そんじょそこらのビーチバムじゃないよ
さまざまな角度から日常を盛り上げてくれるエルメス。夏の海辺では、最新スイムショーツが出番を迎える。
輝く海と太陽に負けない爽やかでインパクトのある柄、エレガントなシルエットを持つ2モデルをご覧あれ。ひとつは、フランク・モトーがメゾンのイニシャル「H」をグラフィカルに配置。
もう一方は、その佇まいがシルクスカーフの名品、カレにもどこか通じる。
それもそのはず、実際カレのデザインも手掛けるヴィルジニー・ジャマンが、エミール・エルメス・コレクションの所蔵品から着想を得て、バックルを図案化した洗練のデザインである。
こんなショーツがあれば、誰よりも絵になるビーチバムとして、お洒落に夏を楽しめるだろうな。
ハ和イイ服のハナシ
年を重ねて、夏の浴衣がますます身近に感じてくる今日この頃。
お、色みもカスレた風合いもいいですな、ってよく見ると、ハイビスカスにネネ(ハワイガン)、そして星条旗の柄? 実はこれ、ユナイテッドアローズとレインスプーナーとのコラボ。
このカスレ感はお馴染みの裏使い生地だ。定番柄「ラハイナセイラー」をはじめとする3モデル展開で、共布の巾着が付属する。
思えば20世紀初頭、日本人が着物の切れ端から作ったと言われるアロハシャツ。
これを都会的にリデザインしたレインスプーナー。それがまた海を渡り、日本の浴衣に。長い時を経て太平洋を横断するロマン溢れるこの生地が浴衣に似合うのは、考えてみれば必然だよね。
夏といったら、もう楽しみなことしか思いつかない。で、これらのアイテムならそんなワクワクをさらに盛り上げてくれるはず。これはもう、無視して通れないんじゃない?
鈴木泰之=写真 松田有記=スタイリング