暑い暑い夏。そんな時季、足元はサンダルだと最高に助かる。とはいえ、街中で履くのはちょっと気が引ける……という大人に朗報。
この2足なら、足の蒸れも周囲の視線も気にせず、胸を張って街を歩けるはず。
「リーガル」の靴
俗にピーナッツトウと呼ばれるグラマラスなシルエットが、靴好きの心をくすぐる正統的なUチップ。この美感は、日本の老舗リーガルの手によるもので、快適性を保つための一風変わった独自のシステムを採用している。
その名も「エアローテーションシステム」。
文字どおり、空気を靴内で循環させるのだが、方法がユニーク。アウトソールのヒール部分に仕込まれたポンプが歩行時に踏み込まれることで、インソールを通じて空気が送り込まれる。吸湿性の高いレザーライニングも快適性アップに貢献。
履く人すべてが、ムレない靴内環境をモレなく手に、否、足にできるってわけ。
「パラブーツ フォー ユナイテッドアローズ」のシューズ
“男もしてみむとて、履くなり“。つまり、「男が書くように女の私も日記をつけてみよう」と書き出すのは平安文学の金字塔『土佐日記』だが、女子の足元にミュールがお目見えするこの時季、我々もそうしてみようとミュールを履くなり。
「デッキミュール」と称するこの1足は、そのものズバリ、前から見れば海男好みのデッキシューズ、後ろから見ればサンダルという変わり種。
サンダルでは行きづらいがドレスシューズではちと重い。そんなオケージョン、例えば夏の夜のパーティなどには打ってつけだろう。女性になりきって書いた紀貫之の気持ちで履いてみる!?
この時期、靴内の蒸れは悩みの種。ただ、我々にも馴染みのある2ブランドが提案してくれた2足が、見事にその悩みを解決してくれた。
鈴木泰之=写真 松田有記=スタイリング