エルメス、カルティエ……憧れのブランドの美しきブレスレットの世界
シンプルなのに存在感がある。誰もが知るスーパーブランドの逸品は、上質と洗練を極め、独創性に溢れている。手首を飾るブレスレットで周りと“差”をつけてみては?
CARTIER(カルティエ)
ビスデザインで表現されたパートナーとの強い絆
上からK18YG、WG、PGのソリッドな形状のバンドに、ダイヤモンドとビスデザインをあしらったブレスレット。この「LOVE」コレクションは、カルティエの定番ジェエリーのひとつである。
「愛する人の手首をお互いにロックアップする」というコンセプトは、1970年の発売以来ずっと変わっていない。このコンセプトは単なる言葉ではなく、専用ドライバーを使わない限りブレスレットを外すことができないというから、まさに不変の愛の証し。
シンプルさのなかにパートナーとの深いつながりを表現しているのだ。このジュエリーに見た目以上の強さを感じるのは、そんなエピソードがあるからなのかもしれない。
PIAGET(ピアジェ)
手元に遊び心を添える“動き”のあるバングル
K18WGのバングルの両端にあしらわれたダイヤモンド。この部分がクルクルと回るのが、「ポセション」コレクションの最大の特徴だ。身に着けた人にだけわかる遊び心。こういう洒脱なユーモアこそ、僕らの夏のアクセサリーに「欲しい」要素だと思う。
ヨーロッパ屈指のジュエラーとして知られるピアジェだが、もともとは高級時計の工房としてスタートした歴史がある。もしかしたらそんなメゾンのDNAが、ジュエリーに“動き”を与えたのかもしれない。
HERMÈS(エルメス)
自らのアイコンデザインを美しいアクセサリーに昇華
上のブレスレット「ジェット」は、同名のバッグのクラスプ(留め具)に着想を得たもの。素材はつや消し仕上げのパラジウムで、メゾンのイニシャル「H」がさりげなくデザインされている。
下の「リプレイ」は、エルメスのアイコンとして有名な「シェーヌ・ダンクル(アンカーチェーン=錨の鎖の意味)」を、ソリッドな形状にアップデートしたデザインだ。ステンレススチールと黒いPVDコーティングの組み合わせが、どこかインダストリアルでグラフィカルな印象を与える。
長きにわたり培ってきたデザインを大切にしながら、新たなクリエイティブに挑戦する。そのモノ作りの姿勢がいつも我々の心を動かすのだ。
清水健吾=写真 石黒亮一=スタイリング