あーっ、ゴルフ行きたい! グッドコンディションのなかで気持ち良くプレーして、楽しいオフを過ごしたい。
久しぶりのラウンドを成功に導くためにまず見直してほしいのはズバリ、あなたが身に着けている服だ。
トップスの大定番、「半袖ポロ」は進化し続けている
夏のゴルフのトップスは、半袖ポロの一択と言っても過言ではないだろう。通気性、速乾性に優れた素材を使用し、さまざまな視点で快適さを追求する製品がリリースされている。
ゴルフ専門ブランド、ファッションブランドを問わず、進化を続ける半袖ポロについての考察。
普段のオフの日に着用するポロシャツを、そのままゴルフにも流用している人は意外に多いのではないだろうか。いつもの半袖ポロは確かにこなれた雰囲気を醸し出してくれる。しかしながらゴルフはあくまでスポーツ。しかも屋外の直射日光のもとで、何時間もプレーすることを忘れてはならない。
「春のトップスは吸水速乾、夏はさらに接触冷感を備えた素材を採用しています。また組織に変化をつけたり糸の太さを替えるなど、通気性に優れた生地の開発にも取り組んでいます」(ロサーセン/デザイナー・網干富美子さん)というように、この時季の半袖ポロに求められるのは「汗を素早く吸収して発散し、衣服内の温度や湿度を快適な状態にキープする」機能が基本といえる。
その代表的な生地として知られているのが米インビスタ社の「クールマックス」。製品に付いたその下げ札を見たことのある人も多いと思う。30年にわたり涼しく快適な高機能ファブリックを開発してきた業界のパイオニアである。このクールマックスを筆頭として、各メーカーやブランドはさまざまな機能を備えた生地に注目している。「吸水速乾を基本にUVカットや放熱性」(カッター&バック/チーフデザイナー・山中 勲さん)、「中空等の軽量素材や汗じみ防止素材」(デサントゴルフ/デザインディレクター・佐藤英則さん)などなど、ゴルファーたちの快適なプレーを実現するために、半袖ポロの素材はさまざまな角度からの研究と開発が続けられている。
こうした優れた機能はもちろんのこと、見た目、つまりデザイン的にも秀逸なポロシャツが数多くリリースされている今の状況。我々暑がりのオッサンゴルファーにとってはうれしい限りではあるが、裏を返せば「どのポロシャツを選んでも大きな差はない?」という意地悪な見方もできる。ならばこの先、夏の半袖ポロはどのような進化を見せていくのだろうか。
「機能の進化はある程度のところで落ち着いて、着心地にこだわった商品が増えてくるのでは」(前出・佐藤さん)、「ベーシック、あるいはクラシックなデザインでありながらストレスフリーな着用感があるもの。見た目と機能のギャップがポイントになると思います」(フレッドペリー/プレス・堀口達矢さん)というように、機能性の先にある何かがカギになってくるのではないだろうか。その「何か」とは、気持ちのいい素材感であったり、ゴルフウェア然とした見た目から抜け出したデザインであったりという、「感覚的に満足のいくもの」かもしれない。
飛躍的な進化を遂げた高機能な半袖ポロによって、僕らは夏のゴルフをより快適に楽しむことができるようになった。そして近い将来、「普段のポロシャツ選び」と同じような視点で、ゴルフ用の半袖ポロを選べる日がくるに違いない。クロスオーバーしていくゴルフとファッション。今まさに、その幕が上がり始めた状況にあると感じている。
「進化した半袖」なら楽しさ倍増!
PEARLY GATES
「ファインクール」という素材を使用した鹿の子ポロは、肌離れの良さとソフトな風合いが特徴。吸水速乾、UVカットなどの機能と楽しいデザインを両立。
LE COQ GOLF
ボタンダウンのプルオーバーも、ポロ同様に人気のトップス。ウェア内の温度上昇を抑え、紫外線をカットする「サンスクリーン」という素材を使用。
ROSASEN
吸水速乾、接触冷感機能を持つオリジナルのポリエステル素材を使用。老舗アロハシャツブランド「ハワイアン ムーン」とのコラボによる限定モデルは、レトロサーフなデザインが僕らのツボ!
THE NORTH FACE PURPLE LABEL
ラガーシャツはゴルフにゃ暑い? 心配ご無用、「クールマックス」を使用しドライな着心地を実現した1着なのであった。
HYSTERIC GLAMOUR
ヒステリックグラマーらしいクールなデザインのポロは着心地もやっぱりクール。「クールマックス」とコットンによるオリジナルの生地が汗を吸収、蒸散してくれるのだ。
太田泰輔=写真 石黒亮一=スタイリング MASAYUKI(The VOICE)=ヘアメイク アクシネット ジャパン インク、テーラーメイド ゴルフ=ゴルフクラブ協力 館山カントリークラブ=撮影協力