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さらば青春の光は桜木と流川。麒麟・川島は仙道



『スラムダンク』って、逆境に立ち向かう話ですからね。山王工業戦なんて特にそうじゃないですか。後半が始まってすぐ10点差、20点差をつけられて。追いすがるんですけど、またつき離される。

最後には勝利をつかむんですけど、それがファンタジーじゃないっていうのがいいというか、ちゃんと説明できる勝ち方をしているんですよね。それがいいっすよね。

僕らも常に立ち向かってきた人生やから、よりリアルにスッと入ってくるんでしょうね。



あと、山王工業戦で見せた安西先生のガッツポーズね。オフェンスの鬼、流川がパスをした後のアレですよ。

作者の井上先生も多分、プチ見せ場のつもりで描いていると思うんですけど、そのシーンが笑ってまうというか。本人も無意識でやったあの「グッ!」。あの拳の「グッ!」だけじゃダメなんですよ。この体勢の「グッ!」じゃないと(笑)。



あの形態模写を人生で何回もやりましたもん。基本『スラムダンク』って、真剣な中にもギャグ要素を入れるじゃないですか。緊張と緩和というか。そのちょっとおもろい間というのはお笑いに通じますよね。

ときおり、さらば青春の光って桜木と流川みたいな感じなんかな〜って思います。良く言うと、ですよ(笑)。



根暗で何考えているか分からん東ブクロがいて、明るい感じの俺がいて。普段は別にそんな喋らんし、別に仲も良くない。でも、たまに賞レースの決勝を決めたときとかにバチーン!とハイタッチする……みたいなね。

憧れのキャラだったら仙道ですかね~。ひけらかさないじゃないですか、実力を。あれがいいすよね。評価はいずれ周りがするものだ、みたいな。普通だったらすぐに褒めてほしいからひけらかしちゃうでしょ? そういう意味では、僕の周りだと麒麟の川島さんが仙道に近い気がします。

川島さんてずっと面白かったんですけど、ひと昔前までは能力の割に世間から評価がそこまで高くなかったと思うんですよ。結果、世間も徐々に徐々に追いついてきて、今や佇まいは仙道じゃないですか(笑)。

何を振ってもやってくれる。絶対にウケさせてくれるというかね。


3/3

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