実はCO2排出量がそんなに減らないという説
鈴木 実は今の車に買い替えるタイミングで、本気でEVを検討していたんです。そしてマンションの駐車場に充電器を設置する工事をしてもいいか管理会社に聞いたんです。管理組合がOKならいいって言われたんですけど、結局ダメでした。機械式駐車場なので、設置するスペースがないって。だからマンション住まいにはハードルが高いですね。
石村 それは難しい問題だね。実際、EVシフトが進んでインフラ面は充実していくんでしょうか。
藤井 結局、地球のことを考えたらそうするしかないというムードにはなってるよね。
三浦 2030年代には、日本や欧米諸国では従来型のガソリン車の新車販売はなくなるんですよね。
鈴木 そう遠くないうちに、マンションの駐車場にも気軽に充電器を後付けできるようになるといいな。
三浦 これまた受け売り話だけど、脱炭素の試算を誠実に行おうとすると、大容量バッテリーのCO²排出量はしっかり考えないといけない、と。走行中のCO²排出や排気ガスはゼロになるけれど、リチウムイオン電池は製造・廃棄に関わるカーボンフットプリントが莫大で、10万km近く乗らないとEVが優位にならないという試算もあるんだって。
石村 ガソリンを電気に換えても、その電気を火力発電によって作っていたら結局一緒なのかな……。
藤井 あくまで地球のことだけを考えたら、車に乗らないのが一番って結論になっちゃう。
三浦 今後の技術革新でより環境負荷の低いバッテリーが普及していく可能性もあるとは聞いたけれど。
石村 地球のためにという気持ちを購入の後押しにする場合、その点も含めた懸念事項とメリットをしっかりと見極める必要がありそうですね。
藤井 社長がテスラに乗っているって話をしましたけど、社用車もクリーンエネルギー車で、会社に普通充電設備があるんですよ。電気も新電力会社の再生エネルギーを選択していて。僕が乗っている車がガソリン車なので、早くEVに替えろって言われてる(笑)。
鈴木 素晴らしい環境ですね。
後編に続く