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2022.01.10

16台の電気自動車を発表したトヨタの「それだけで本当に正しい?」という問いかけ

環境保護団体グリーンピースがCOP26に合わせて発表した「主要自動車メーカーの脱炭素化の取り組みのランキング」で、10社中最低評価だったトヨタ。
「バッテリーEV戦略に関する説明会」で披露された電気自動車全16車種。スポーツカーやセダンもある。

「バッテリーEV戦略に関する説明会」で披露された電気自動車全16車種。スポーツカーやセダンもある。

電気自動車への取り組みが遅いことがその理由らしいが、その約1カ月後にトヨタは「バッテリーEV戦略に関する説明会」を行った。

会場では豊田章夫社長が5台のEVとともに現れたが、そのプレゼンテーションの最中、背後の白い壁だと思っていた布が落ち、さらに11台現れて、合計16台のEVが披露された。
2022年に販売が予定されている「bZ4X」。

2022年に販売が予定されている「bZ4X」。

豊田社長は「2030年にBEV(バッテリー電気自動車)をグローバル販売台数で30車種・350万台目指す」とし、「(これでも電気自動車に)前向きでないというなら、どうすれば前向きと評価いただけるのか、逆に教えてほしい」と述べた。
bZシリーズの一台で、街乗り中心の使い方が想定されたSUV「bZ Small Crossover」。

bZシリーズの一台で、街乗り中心の使い方が想定されたSUV「bZ Small Crossover」。

それでも後日、「まだ販売台数に対するEVの割合が低い」など批判的な記事を見ることもあったけれど、例えばアウディはEV専業ブランドになると宣言しているけれど、同社の新型コロナウイルス感染拡大以前(2019年)のグローバル販売台数は約185万台だ。
bZシリーズの一台で、今のヤリスクロスやC-HRのようにデザインコンシャスなSUV「bZ Compact SUV」。

bZシリーズの一台で、今のヤリスクロスやC-HRのようにデザインコンシャスなSUV「bZ Compact SUV」。

もともと30年前からEV開発部を設け、その過程でバッテリーのEVより構造としては複雑な、モーター+エンジンのプリウスを開発したトヨタ。

環境さえ整えば、いくらでもEVを作れるというわけだ。
bZシリーズの一台で、3列シートを備えるラージクラスSUV「bZ Large SUV」。

bZシリーズの一台で、3列シートを備えるラージクラスSUV「bZ Large SUV」。

今回披露された電気自動車の中には、SUVもたっぷり。

既に2022年の国内販売が予告されている「bZ4X」や、同じbZシリーズの「bZ Small Crossover」「bZ Compact SUV」「bZ Large SUV」。

さらには「レクサスRZ」「レクサスElectrified SUV」「Mid Box」「Micro Box」「Crossover EV」「Compact Cruiser EV」「Pickup EV」「Small SUEV」と、16台中12台がSUVである。
レクサスの第一弾電気自動車として開発されている「レクサスRZ」。レクサスは2035年にはBEV専業ブランドとなる。

レクサスの第一弾電気自動車として開発されている「レクサスRZ」。レクサスは2035年にはBEV専業ブランドとなる。

ほとんどは詳細がまだ不明だが、唯一詳細が公表されている「bZ4X」についてだけ少し補足しておくと、スバルとの共同開発車で、1回の満充電で2WDは500km前後、4WDは460km前後走り、サイズは同社のハリアー程度。飛行機の操縦桿のようなステアリングも用意されるらしい。
こちらもレクサス専用BEV。RZよりは少し大きいから3列シートも備えそうな「レクサスElectrified SUV」。

こちらもレクサス専用BEV。RZよりは少し大きいから3列シートも備えそうな「レクサスElectrified SUV」。



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