かく語る『スラムダンク』●映画公開も控えたバスケ漫画の金字塔『スラムダンク』。作品の持つエネルギーは凄まじく、それは時に人生を左右するほどの影響力を持つ。実際に触発され、全国区へ駆け上がったオーシャンズ世代の同志はこの漫画をどう読んだのか。男たちは、かく語る。
連載終了から25年が経った今もなお、同作に魅せられている大人は多い。彼らに共通しているのは、人生に大切な“なにか”を学んだということだ。
第1回目のゲストは、自身のYouTubeチャンネルでも取り上げるほどに『スラムダンク』への思い入れが強いサンシャイン池崎さん。
サンシャイン池崎●1981年10月9日生まれ。鹿児島県出身。2007年よりピン芸人として活動し、2016年の『R-1グランプリ』では敗者復活ステージより初の決勝に進出。翌年にはまたも敗者復活ステージを勝ち抜き準優勝に輝く。「イエーイ」「空前絶後の〜」「ジャスティス!」などのハイテンション自己紹介で人気を博し、各所で活躍。また無類のネコ好きで、現在保護猫2匹と暮らす。
日陰の道を歩んできたこの男も、今では太陽のような存在としてお茶の間を照らしている。その奥には『スラムダンク』の確かな教えがあった。サンシャイン池崎、『スラムダンク』をかく語る。
◇
不良(ワル)への憧れを内に秘めた少年時代
どうも、サンシャイン池崎です!
『スラムダンク』を知ったのは、実は漫画ではなくアニメ。テーマ曲も良かったですし、
序盤のバイオレンスパートも刺激的でしたよね。
どこかヤンキーマンガのようなヒリヒリとした展開。少年漫画にありがちな、絵がデフォルメされた描写ではなく、
リアルだったので余計過激に感じました。
『スラムダンク』新装再編版全巻購入で、応募者全員にプレゼントされた県大会“決戦前夜”特大ポスター。サンシャイン池崎さんの自宅に大切に飾られているそう。
その中心にいたのが宮城と三井。僕の中でやはり彼らは特別ですね。子供の頃の僕はおとなしい子でしたから、
ワルならではの格好良さへの憧れがあったんでしょうね。
主人公は桜木花道で、ゴリも流川もストーリーの中軸的なキャラじゃないですか。その中にあって、
宮城と三井って最高のバイプレーヤーだと思うんですよ。
『スラムダンク』(22巻)
僕らが学生の頃って、よくボストン型のスポーツバッグを持ち歩いたじゃないですか。そこに部活の道具なんか入れたりして。僕は
宮城の影響で、それを頭に引っ掛けながら部活に行ってましたから。まぁ、卓球部だったんですけどね。
宮城、いいんだよな~。
大人になって読み返すと彩子さんの可愛さにも気付いて、余計宮城の気持ちが分かるようになりましたもん(笑)。
『スラムダンク』(9巻)
えっ!? 普通すぎるって? そんなん、前フリに決まってるじゃないですか!
僕の本命は三浦台高校主将の村雨です!!(笑)。
わかります? 村雨。桜木のダンクを頭に食らったやつです。そう。こんなふうに。
2/3