寒い日に冷えた体を温めてくれるものといえば、そう、酒だ。では何を飲むか?
これはどうだ。
パタゴニアが展開する「パタゴニア プロビジョンズ」が
クラフトビールに続き、日本酒とワインをリリースした。アウトドアとアルコールって、そもそも相性がいいもの。パタゴニアが本気で作った酒となれば、否が応でも期待してしまう。
ラインナップは日本酒1種類に、ワインが2種類。いずれも“自然派”を謳う、パタゴニアらしさを感じられる逸品だ。
原材料となる米やブドウは、世界的にも注目される再生型農法を用いて作られたもので、それらを育てる土壌はもちろん、周辺地域の生態系の再生にまで目を向けた、サステイナブルな視点を持つ製品である。
それではまず、自然酒「五人娘」から紹介しよう。
こちらは1673年から続く、千葉県神崎町の蔵元、寺田本家によって醸造されたもの。
原料となる米は、無農薬、無化学肥料で栽培された地元の米「美山錦」をメインにコシヒカリを掛け米に使用。水は千葉県神崎神社から湧き出る御神水を使って米を洗い、浸水させている。
また、寺田本家は現代では主流の工業型発酵技術ではなく、江戸時代から続く発酵工程を採用した、伝統的な醸造方法を得意とする蔵元。
「五人娘」にも蔵内で自家培養した麹菌を使用。自然発酵ならではの、心地よい酸味や旨みが感じられ、豊かな味わいが楽しめる。
また、自然派ワイン「エスタライヒ」も、原料や製法にかなりこだわりが光る。
これを手掛けたオーストリアのマインクラング社は、世界第2位の広大なバイオダイナミック農場で栽培したブドウを、機械を使わずに手摘みで収穫。添加酵母は使わず、天然酵母のみで発酵・熟成している。
ワインのラインナップは2種類で、柑橘系の華やかな味にハーブのような香りが楽しめる白ワイン「タイム ブラン」は、野菜料理と好相性。
一方の「ロゼ」は、ダークフルーツやフローラルな紅茶の風味が感じられ、爽やかかつスパイシーな味わいだ。こちらは塩漬け肉や缶詰の魚など味の濃い食べ物とよく合う。
年末年始のお供が決まっていない人は、ぜひ候補に。パタゴニアのこだわりが詰まった日本酒やワインは、酔い時間、否、良い時間をもたらしてくれるに違いない。
[問い合わせ]パタゴニア日本支社 カスタマーサービス0800-887-447www.patagoniaprovisions.jp外山壮一=文