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今までも、これからも。ずっとミニ

僕にとってミニは、人生そのもの。というのも遡ること20年ほど前に現在の会社を立ち上げ、はじめの数年は経営に苦労したのですが、そんなつらい時期をともに乗り越えられたのは、友人のように支えてくれた社員やクライアントのおかげ。会社名でもあるコパンは、「フランクな友人」の意で、改めて企業理念と自分の生き方で大切にしたいものが再確認できました。
そしてようやく事業も軌道に乗った頃、一度はすべてを手放した僕が再び車を購入しようと決意したときに選んだのは、まさに「フランクな友人」のようなミニだったんです。その愛嬌のあるルックスはもちろん、都市生活において使い勝手は抜群。ゴルフバッグも積めるので、僕のライフスタイルにぴったり。
クラシックミニ、BMW製になってからでもクロスオーバーなどを乗り継いで、現在で通算4台目のミニになりますが、まったく飽きがくることもなく、これからもずっと乗り継いでいきたいと思えるほど。
先日、最新のクラブマンが納車されたところですが、いちばん気に入っているのはフェイス。その愛くるしさは、女性のクライアントが多い僕の仕事場でも好評なんです(笑)。ほかにもオプションでつけたサンルーフや硬さが心地いいレザーシート、トルクフルで燃費のいいディーゼルであることも満足できる要因。
ますます進化を続けるミニは、僕にとってかけがえのない友人みたいな存在なんです。
コパン・デザインソース 代表
石鍋恒明

ファッション雑誌や広告のアートディレクションを中心に手掛ける制作会社の代表。波乱万丈な会社人生を共にしたミニは、石鍋さんにとって生涯相棒。ミニ歴は20年以上にもなる。
 

最新は、懐が深くて楽しくも操れる

BMWの手でブリティッシュミニが復興して早20年。昔のミニもマニアックな人気をキープしているけれど、多くの人にとってミニといえばもはやBMW製を指すのでしょう。現行モデルの第3世代もデビュー後7年が経って完熟の域に達しつつあります。
そんなBMWミニの走りを表現する言葉として“ゴーカートライク”というフレーズがよく知られています。街中をスイスイとミズスマシのように走るというイメージ。確かに初代のBMWミニにはそんなドライブフィールがあった。
ところが意外にも最新のハッチバックミニには、そこまでのゴーカートライクな乗り味はありません。もちろんキビキビとは走りますが、地べたを這い回るように走るソリッド&フラットさはない。むしろ上質なツーボックスハッチバックとしてのライドコンフォートを手に入れて、より扱いやすくなった。
20年間での累計生産台数が500万台に達したというニュースがこの春にありましたから、そういう意味ではミニのマーケットが大いに広がって、それゆえ“特殊な車”(ゴーカートのような乗り味)であり続けることも難しくなったということでしょう。
実を言うと筆者はこの傾向を大いに歓迎しています。ゴーカートライクって聞くと何やら愉快で楽しそうなイメージですが、普段乗りの車としてはいささかつらい。懐が深くて楽しくも操れる。そんな最新ミニを評価しています。
モータージャーナリスト
西川 淳

フリーランスの自動車“趣味”ライター。得意分野は、スーパースポーツ、クラシック&ヴィンテージといった趣味車。愛車もフィアット500(古くて可愛いやつ)やロータス エランなど趣味三昧。
 
野村優歩=文


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