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2021.11.28

中学生の頃パリダカを見た男が50代で跨がる「CBR1100XX」と、カブと、ハスクバーナと

Motorcycle Update▶︎バイクのある人生は素敵だ。お気に入りの一台に跨って、家を出るワクワク感。時を忘れてカスタムに興じる悦び。バイクを楽しむ大人たちをピックアップ!
■橋本将央さん(51歳)
ホンダ・CBR1100XX
ハシモトマサオ。「貴方の街の介護施設」を掲げる小規模多機能型居宅介護施設「すまいる伊奈」の代表取締役で埼玉県在住。仕事柄不規則な休日は、バイクに乗っているか、もうひとつの趣味であるお城巡りをしている。

■ホンダ・CBR1100XXスーパーブラックバード(1999年モデル)
ホンダ・CBR1100XX
1996年に登場した初期型のキャブレターモデルは当時最速と言われ、某オートバイ専門誌のテストでは時速300kmを達成したハイスピードツアラー。
1999年に2代目がFI(フューエルインジェクション)化されて、より扱いやすくスムースなエンジン特性に。発売当時は世界最速の量産市販車と言われたが、1999年のスズキ・GSX1300Rハヤブサ、2000年のカワサキ・ニンジャZX-12Rの登場により、世界最速の座を譲ることになった。
橋本さんの乗る1999年モデルは逆輸入車のフルパワー版164PS仕様という。

■テレビで観た「パリダカ」に憧れて

1982年から全国で運動を開始した、免許を「取らせない」、バイクに「乗せない」、バイクを「与えない」の“3ない運動”のまっただ中の高校2年生で、自動二輪免許を取得した橋本さん。
ホンダ・CBR1100XX
そんな高校生をバイクへの道に引き込むことになったのは、数年前、自身が中学生のときにテレビで観たパリ・ダカールラリーの映像だった。
「確かホンダのXR600だったはず。広大な砂漠を猛スピードで走ってて……ただただ“格好良いなー!”と」。
ホンダ・CBR1100XX
「そんな思いはずっと心にあって……通っていた高校では本当はダメだったけど、どうしてもバイクの免許が欲しくて、祖父の家に住所変更してまで免許を取ったのを思い出します。
お金もないので一発試験で挑戦し、10回目の合格でしたね。その後、高校の卒業式にバイクで行ったら先生に怒られましたけど(笑)」。
ホンダ・CBR1100XX
所有するのはスーパーブラックバード(左)とホンダ・スーパーカブ90(年式不明)(中央)、ハスクバーナ・FC450(2020年モデル)(右)はオフロードレース用。ほかにバイクショップに預けてあるホンダ・XLR250バハ(91-93年モデル)もある。
ちなみに、この“一発試験”とは、教習所に通うことなく運転免許試験場で学科と技能試験を受けるもの。
そして最初に購入したバイクは、奇遇にも教習所でよく使われているホンダ・CBX400Fだった。
ホンダ・CBR1100XX
バイクショップに預けてあるXLR250バハは、市販車MD22のエンジンとフレームのみを残してすべてレーサーのME06にパーツ交換。中学生のときに憧れた、ホンダ・XR600を彷彿とさせるモディファイが施される。
手っ取り早く友人から10万円で買ったCBX400Fはモロに暴走族仕様だった。それをノーマルに戻してマフラーをモリワキ製に交換して乗っていたという。
その後、スズキ・GSX-R250に乗り換えるが……。
「ホンダの2スト、NS400Rにスピードで軽く負けちゃう。なので、すぐに排気量の大きいGSX-R400に買い換えました」。
時は’80年代のレーサーレプリカブーム。橋本さんも周りと同じく「とにかく速いバイクに乗りたかった」という。


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