バスに乗り込み、隔離先へと移動
30分程して無事に陰性と証明された私たちは、
隔離ホテル行きのバスを待つレーンへと並ぶ。
そこにやってきたビブスを着た女性。
「ここからバスまで皆さんを8番の私が担当します。ホテルまでの間、トイレに行くチャンスは今しかありませんので、行かれる方はどうぞ」。
慌ててトイレに行く人々。さらにトイレの脇に自動販売機を発見! ここで飲み物やおやつをまとめ買い。3日間、ホテルに缶詰と思うとこっちも必死だ。
「ではここにいる皆さんは、みなとみらいのアパホテルへと移動します。私についてきてください」とナンバー8のお姉さん。
ここからは、すべて団体行動。……
なんか連行されている感じ……。
ここで、同行者がナンバー8のお姉さんに質問。
「レンタルしたWi-Fiを返したいのですが、どうしたらいいですか?」
「ポスト返却ならご案内できます」。
ほかの係員に私たちの監視を任せ、同行者をポストまで連行。逃げることは不可能だと思い知る(逃げる気もないけど)。
ホテルへ向かうバスは窓に目隠しがされていて、座席には全部ビニールがかかっている、などの噂も耳にしたが、そんなことはなく、普通のバスだった。ちょっと安心した。
みなとみらいのアパホテルに到着!
13:55に羽田に到着して、ホテルに着いたのは17:09。ここでもまたチェックや説明を受ける。
その内容をまとめると……
・同行者がいる場合、同じ部屋にするか、別々にするか聞かれる。私たちは別々の部屋に。
・ビーガン食やハラル食を選べる。
・部屋は禁煙。ただし「喫煙者の方こちらへ」と言っていたので、最後の一服を許されているのかもしれない。
・毎朝検温するための体温計と報告用のLINEの説明。
などなど。
ビニール袋に入った、その日の夕食用弁当を受け取り、ようやく部屋へ。
スーツケースを広げられないほど狭いけれど、窓からはベイブリッジも見えるし、これならなんとかなるかもしれない。
ちなみに
到着日はカウントされないので、翌日からが本当の隔離期間になる。
食事は8時、13時、18時頃の3回。各部屋のドアノブに弁当がかけられ、準備が完了すると館内放送でアナウンスが流れる。食べ終わったゴミは、ドアの外の床へ置いておくシステム。
ホテルによって弁当の中身は違うが、私たちが宿泊したホテルは、朝は幕の内弁当、昼はパスタやうどん、夜は松花堂風の弁当と飽きさせない工夫がされていた。
ただし、どんな弁当がくるか分からなかったので、私は3日間をファスティング期間に当てようと酵素ドリンクを準備していた。完全監禁生活でほとんど動かないので、意外にお腹も空かない。この作戦はアリだった。
辛い、辛いと聞いていたホテル隔離だったが、アパホテルはWi-Fi環境も良好でオンライン会議もできるし、ペイチャンネルも無料になっていて映画も見放題。もともとインドアな職業なだけに、何のストレスもないまま、出所の朝を迎えようとしていた。
ただ、
3日間は部屋から1歩も外に出られない、コレは事実。人によっては相当ツラいかもしれない。
3日目の朝。PCR検査キットが弁当と同じように配られ、陰性になれば晴れて出所。
検体を取りに来た人は、マスク、フェイスガード、医療用ガウンと完全防備。私たちは病原体か? と少し悲しくなる。
4/4