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かつてない防水自動巻きクロノグラフ

コスモグラフ デイトナの歴史は、タキメーターベゼルを備えた手巻き式クロノグラフから始まった。
1963年発表のコスモグラフ デイトナ。初期の手巻きモデルは今よりも小ぶりなサイズ感も特徴のひとつとして挙げられる。© Rolex/Jean-Daniel Meyer
1960年代当時のクロノグラフ全般に共通する実用面での課題は、プッシャーから水の侵入を防ぐ方法であり、ロレックスもコスモグラフ デイトナを発表した時点では明確な答えを出せずにいた。
ねじ込み式クロノグラフプッシャーを初採用した1965年発表のコスモグラフ デイトナ。© Rolex/Jean-Daniel Meyer
防水腕時計のパイオニアであるロレックスはこの命題に果敢に挑み、1960年代半ば頃にねじ込み式クロノグラフプッシャーを開発する。
これによって、コスモグラフ デイトナは唯一無二の防水クロノグラフとしての地位を確立したのだ。
ねじ込み式のプッシャーがコスモグラフ デイトナに進化を促した。© Rolex/Jean-Daniel Meyer
デイトナの進化における次のターニングポイントが、1988年に実現したムーブメントの自動巻き化だった。
1988年に登場したこのモデルから、コスモグラフ デイトナは自動巻きになった。© Rolex/Jean-Daniel Meyer
この段階で大幅なリューアルが行われ、ケース径40mmへのサイズアップ、初めてリュウズガードが装備されるなど、手巻き式の時代とは違う新たな魅力を打ち出した。
2000年には、長年の念願が叶い、完全自社製の自動巻きクロノグラフムーブメントが搭載され、さらなる進化を遂げた。
ロレックスの完全自社製造の自動巻きクロノグラフムーブメントCal.4130。 © Rolex/Jean-Daniel Meyer
 

世界のコレクター、そしてポール・ニューマンが愛した

昨今のコスモグラフ デイトナのブームはさまざまな要因から成り立っていると思われるが、とりわけ大きな影響力を持つのが、通称“ポール・ニューマン ダイヤル”と呼ばれるモデルだ。
稀少なダイヤルが登場したのは1960年代の後半。いくつものバリエーションがあり、あまりの人気ゆえ、世界中の時計コレクターを熱狂の渦に巻き込んでいる。
思わず目を引く魅惑的なダイヤルデザイン。© Rolex/Jean-Daniel Meyer
人気の火付け役は、世界的に人気で“男も惚れる”と言われた俳優、ポール・ニューマン。
レーサーとしても活躍していた彼は、コスモグラフ デイトナの愛用者としても有名であり、着用している姿に憧れる人が後を絶たなかった。
このことをきっかけに、いつしかコスモグラフ デイトナの愛好家の間で、ポール・ニューマンダイヤルという呼び名が生まれた。
この伝説的な俳優の活躍にも彩られたデイトナは、これからもロレックスの人気を支え続ける存在として後世まで語り継がれていくに違いない。
 
そしてご存知のように、ロレックスはコスモグラフ デイトナの登場以降もプロフェッショナルウォッチを中心に数々の傑作を発表し、不動の人気を手にしていく……。
次回は、そんなロレックスが辿り着いた“現在地”について紐解いていこう。
 
戸叶庸之=文


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