ライダーズジャケットは無骨で男臭いものばかり、なんてのは昔のハナシ。今はエレガントに着られるものから、品良く見えるレザーを使用したものまで多岐にわたる。
つまりライダーズは男らしさと気品が共存する一着なのだ。
「フォロー」
フォロー デザイナー
井出裕之さん Age54
経年劣化すらも魅力に変え得るデニムを何よりサステナブルな素材と捉え、デニムが主軸の“ワールドワイドカジュアル”を提案。
これを作るきっかけになったのが、ビームスのクリエイティブ ディレクター中村達也さんからのリクエスト。デニムのライダーズと聞くとアメカジ的なものばかりのイメージだったから、思いっきりエレガントなものにしようと思いました。
リジッドに見えますが、実は生地の段階で表地・裏地ともに洗いをかけていて、製品も家庭で手洗いできます。
中村さんは、本当に洋服が好きな人。「大人のカジュアルも保守的ではなく、変わるべきだ」ということをいつも言っていたので、そんな大先輩のお眼鏡に叶ったことが本当に嬉しいです。
「ルイス レザーズ」
アマン 取締役
藤井尚志さん Age53
20年以上ファッションブランドのエージェント業務に従事。昨年、自身のYouTubeチャンネルも開設。アメカジ・ミリタリー・古着好き。
2016年1月にロンドンのルイス レザーズショップで購入。アメジャンのショット「ワンスター」なども好きですが、ロンジャンのルイス レザーズはレザーのクオリティが高く、品良く見えるのがいいですね。
選べる革の種類も多く、フィッティングもレギュラー、タイトフィットと2種類あり、さらにはオーダーもできるのが素晴らしい。まさに男らしさと気品が共存している一着だと思います。
このタイトフィットは着丈のバランスが良く、夏以外は週1で着ています。デニムにスニーカーはもちろん、最近はウールのトラウザーズ&トラディショナルな革靴を合わせるのが好きですね。
「ジェームス グロース」
スタイリスト
井嶋一雄さん
音楽、スポーツ、モードetc……。精通するジャンルは数知れず。それをミックスする手腕に定評がある。最近は、「スーパーカブ110」にどハマり中。
ライダーズというと黒の表革が定番ですが、それと同じくらい、茶系のスエードモデルが好きです。なぜならハードさが抑えられて、洗練された印象を感じさせるから。
そんなライダーズは、やっぱり英国が得意としている。なかでも「ジェームス グロース」のシングルは、シルエット、質感、細部のあしらいも自分の理想と一致。
スラックスにすんなりマッチする佇まいは、まさに感動ものです。
「チンクワンタ」
ダブルのライダーズをスタンドカラーでエレガントにまとめた、チンクワンタのベストセラー。最高級のラムナッパは、厚めだが非常に軽く、身体に馴染む。
「ショット」
定番中の定番、「103US」モデルのトラッカージャケット。すっきりとしたデザインで、バイクシーンだけでなくタウンユースでも幅広く活躍。
清水健吾=写真 梶 雄太、来田拓也、星 光彦、野上翔太=スタイリング 増山直樹、早渕智之、長谷川茂雄、いくら直幸、髙村将司、大西陽子、森上 洋、中田 潤、今野 壘、オオサワ系、大木武康=文