酒好きにとって“飲みたいのに飲めない”状況はツラい。たとえば、車で会場入りしたBBQ。
「絶対ビール!」というシチュエーションで気分だけでも落ち着かせるためノンアルコールドリンクを手に取るものの、満たされることは……ない。
そこでオススメしたいのが“オルタナティブアルコール”という新しい選択肢だ。
ここ数年で盛り上がりを見せるオルタナティブアルコール飲料は、単にアルコールが入っていないだけでなく、ビールやワインなどと同様、食事に合わせることを前提に作られている。
その特徴を“お酒のプロ”がセレクトするユニークなノンアルコール専門通販サイト「
ノルキー」を運営する安藤 裕さんに聞いてみた。
「一般的なノンアルコールは、アルコール飲料から最後の工程でアルコールを抜く、脱アル製法です。それに対し、オルタナティブアルコールは、アルコールが入っていない飲料をベースとし、そこに料理に合うスパイスや果実などを加えていく。
一般的なノンアルコールが引き算で作られるとしたら、オルタナティブアルコールは足し算で作られる、というイメージです」(安藤さん)。
なるほど、足し算製法によるオルタナティブアルコールは“ポジティブなノンアル”ってことか。
ではBBQに合う3本はどんなもの? 安藤さんにセレクトしてもらおう。
シーフードBBQに
「ノン(NON)」は、オルタナティブアルコールの代表格として注目の存在。「世界のベスト・レストラン50」で4度も1位に輝いた北欧のレストラン「ノーマ」の元シェフが手掛けている。
「これはNo.1からNo.5までの5種のラインナップで、今回紹介するNo.3のみ炭酸が入っていません。
ユズの爽やかなニュアンスとシナモンの円熟味が樽で熟成させた白ワインを彷彿させ、シーフードBBQに合います。甲殻類とは特に好相性!」。
肉がっつりBBQに!
「清涼感のある青々した香りが、“飲む森林浴”と称されることも多い微炭酸入りのオルタナティブカクテル。
ライムやジュニパーなどのボタニカル由来の爽やかなフレーバーと、ほのかな苦みと酸味のバランスが絶妙です。肉のこってり感をビネガーの酸味がバランス良く中和してくれますよ」。
ゆっくり味わいながらチビチビ飲んでも良し、強めの炭酸で割っても美味しい!
「BBQにはビール」派に!
BBQにはやっぱりビール!という人には、ホップの苦みと香りが感じられるオルタナティブシャンディガフを。
「BBQで出番の多いスパイシーソースに、炭酸とジンジャーのほのかな刺激が◎。ホップとレモングラスのアクセントがクセになります」。
こうしたオルタナティブアルコールをはじめ、ノンアルコールを積極的に選ぶ「ソバー・キュリアス」というスタイルも今、海外では注目されている。
「飲めるけどあえて飲まない」選択は、健康志向や生活の多様性と同調しながら世界的なムーブメントとして認知されてきているのだ。
BBQでもポジティブにノンアルを選択。そんな日も、もう間近かもしれない。
[問い合わせ]ノルキーwww.no-lky.com/寺田 栞=文