■ハコ◯カみたいなクーペ
このように立て続けにピックアップトラックのバリエーションを増やしているアルファ・モータース社だが、実は同社の出発点は2人乗りクーペの「エース」にある。
大きくフェンダーが張り出し、かつての1960年代の国産スポーツカーのようなレトロ感が漂う、ギュッと凝縮感のあるスタイル(全長4180mm)。
インテリアもピックアップトラック同様、スイッチ類がほぼない、未来感のあるデザインにまとめられていて、上記ウルフシリーズの原点であることを示している。
「エース」はモーターで後輪を駆動する2WDで、0-60マイル(約97km/h)加速は6秒と、なかなかの俊足。2021年1月に追加された「エース パフォーマンスエディション」は、2つのモーターで4輪を駆動する4WDで、0-60マイル加速も4.6秒と速い。
しかも「エース」には、他社ではなかなか見ないスペシャルカスタムがされた一台があるのだ。それが2021年2月に投入されたクロスオーバーモデル「ジャックス」。
「エース」の車高を上げ、ルーフにキャリアを載せただけといえばそれまでだが、めちゃカッコいい!
また「エース」が2人乗りなのに対し「ジャックス」は後ろヒンジのドアを備えた4人乗りだから仲間や家族を乗せられる。2モーターによる4WDで、これでキャンプへ出かければ熱視線が集まるのは間違いない。
また、同社の
HPには「2023年には、まったく新しい魅力的な電気自動車をお客様にお届けすることを目指しています。また、2021年以降、重要な製品を次々と発表していく予定です」という記載があるから、まだまだ新しいモデルが登場する予感。
出す車すべてが我々世代の心に刺さる面構えのアルファ・モータース。これから目が離せないメーカーになりそうだ。
籠島康弘=文