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2021.08.16

日本版LOVEキャンペーンの出発点? スバルが千葉に作った「里山スタジオ」とは何か

当記事は「東洋経済ONLINE」の提供記事です。元記事はこちら
SUBARU里山スタジオに並ぶ8月発表の改良型フォレスター(左)と現行フォレスター(右)(筆者撮影)
千葉県房総半島の山間部に「SUBARU里山スタジオ」が2021年8月16日に開設される。スバル本社からは、「里山をそのまま生かした自然の中でメディアがクルマの撮影ができる場所だ」という説明を受けた。
いったいどんなところなのだろうか。プレオープン期間に現地に出向き、デイキャンプをしてみた。
千葉市方面からは富津館山道路を南下し、鋸南保田ICで降りて、長狭(ながさ)街道と呼ばれる国道34号線で鴨川方面に30kmほど進む。
外房の海岸線から10kmほど手前、鴨川市細野という地域に入り、隣接する山間部に向かって少し走ると、信号機のない交差点に小さく「SUBARU 1km」という案内表示が出てきた。
そこからは、農道のような道幅の狭い道を登っていく。施設専用ゲートを抜けると、作業小屋や仮設トイレが見てきた。さらにそこから1段上がると300坪はあろうかという平坦地がある。
この山が丸ごと、SUBARU里山スタジオである。
取材当日は、今年6月に公開され先行予約販売が始まっている「フォレスター」の大幅改良モデルがあった。ナンバー登録はされていないが、地元の鴨川警察署からの許可を受け、敷地内での走行が可能だという。

スバルの事業ではなく広報の一環として

日系自動車メーカーが、これほど大きな規模でメディア対応施設を作ったという話を筆者は聞いたことがない。
これまでも、トヨタの富士スピードウェイ(静岡県)、ホンダの鈴鹿サーキット(三重県)とツインリンクもてぎ(栃木県)のように、レース場を主体として一般向けにキャンプが可能な施設を併設するケースはあった。
しかし、これらと比べてSUBARU里山スタジオは“企業としての事業”ではなく、地域の人たちの息吹を感じる“小さなコミュニティ”という雰囲気だ。
それもそのはず、SUBARU里山スタジオは運営方法が極めてこぢんまりとして、シンプルでわかりやすい。
SUBARU里山スタジオに通い実務をこなすスバル広報関係者の村木秀児さん(筆者撮影)
ここに至る経緯について、本件の発案から現地運営までの責任者であるスバル広報部の栗原健蔵さんに詳しく聞いた。
そもそもの発想は、スバル車のフィールドである「大地と空と自然」に対して、ユーザー、そしてメディアの人たちにより深くわかってほしいという思いからだそうだ。そのための“場”をスバルの事業という大きなくくりではなく、あくまでも広報部が対応できる範疇を対象に探していたという。
条件としては、日帰りでの取材を考慮して首都圏から1時間半程度の場所であること。


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