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■BMW「3シリーズ(E30)」

BMW 3シリーズ(E30)
BMW 3シリーズ(E30)
190Eが「小ベンツ」なら、3シリーズは「六本木のカローラ」と呼ばれていた。
バブル時にはそれだけ売れたってことなんだけれど、BMW=スポーティセダンというイメージを日本人に強烈に焼き付けたのは、グッと“目力”の強いフロントフェイスと角ばったボディが印象強いこのE30型じゃないだろうか。

エンジンルーム/キャビン/トランクとはっきり分かれたセダンとしては正統派の3ボックススタイルだが、E30型の前まで2ドア、つまり後席用ドアがなかったのだ。このE30型になってようやく4ドアも用意されるようになった。

今では3シリーズに用意されるのが当たり前になったハイパワーな最強モデル「M3」も、このE30型から開発されるようになった。それだけ走りの性能は高かったってこと。もちろんM3は2ドアセダンのみだ。
 

■フォルクスワーゲン「サンタナ」

フォルクスワーゲン サンタナ
フォルクスワーゲン サンタナ
上記アウディ80に似ているな、と感じた方は、ご名答。
当時フォルクスワーゲンとアウディは既に同じグループで、フォルクスワーゲンはアウディ80の2代目と共通のプラットフォームを使って、このサンタナを作ったのだ。
カクカクしながらも、シュッと伸びたフロントノーズからサイドにラインが走るデザインは、今見ても洗練されている。

サンタナは中国やブラジルでも生産されたほか、実は日本でも作られていた。日産が1984年から、部品を輸入して組み立てるというノックダウン生産方式で製造していたのだ。販売は日産とヤナセが行った。
ちなみに写真は日産製のサンタナ。ベースがアウディ80なので、3社が関係したレアなセダンだ。

のちに日産から販売されたヒットするプリメーラは、このサンタナ製造で得たノウハウが影響していると言う人も。本当にサンタナの功績なのかは定かではないが、同社に何かしらの影響を与えたのは間違いない。
 
籠島康弘=文


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