毎年発表する新作は時計愛好家たちも熱い注目を注がれる。それがグッチだ。そして今年は満を持してオリジナルムーブメントを発表し、新たなステージに立った。
時代を映し出し、息づくクリエイティビティの魅力を探る。
マニュファクチュールのすべて
時代のスタイルやカルチャーを縦横無尽に交錯する独自の世界観で、現代のモードを牽引するイタリアのブランドがグッチだ。その魅力は、ファッションばかりでなく、時計にも存分に注がれる。
時計の歴史は1970年代初頭に遡り、アイコニックなデザインや個性豊かなスタイルを生み出してきた。そしてファッション系ブランドという枠に収まらない、現在のウォッチメイキングは、2015年にクリエイティブ・ディレクターに就任したアレッサンドロ・ミケーレの存在抜きに語ることはできないだろう。
たとえば代表作「グリップ」に加わった新たな自動巻きモデルには、伝統的な計時機構のジャンピングアワーを搭載。
ダイヤルの全面を覆い隠し、わずかな小窓で時刻表示することから“鉄仮面”と呼ばれるデザインが特徴だ。時計愛好家も高く評価するそのクリエイティブからは、時計への深い造詣と情熱が伝わる。
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