③ 大人も子供も大満足!
車は仕事の相棒として欠かせない存在。ポイントは、ギアを積むための十分な荷室に加えて、未舗装路や雪道を走破するパワーと、長距離移動する際の安全性と快適性ですね。
今、愛用しているパサート オールトラックはその点で申し分なし。時折訪れる標高1000m級の雪道を走る際は、四駆の路面に対するグリップ力は頼りになりますね。
そして、北は北海道、南は四国まで、アクティビティに応じて異なる土地に長距離移動するので、その中での安全性・快適性は大きなメリット。選手時代の経験ですが、ヨーロッパでは、試合のたびに1日で数百kmの移動はざらでした。
今でもひとりで移動するとなると、それくらいの距離であれば一晩で移動します。その際は、前方車との距離を適切に保ちつつ、追従してくれるアダプティブクルーズコントロールはすごく役立ちますね。
運転のストレスから解放されることで、到着後のパフォーマンスも上がりますし、車内空間を個室として仕事のアイデア出しに使えるのもいいですね。
そして、しっかりと馬力があり走行性能が高く、運転そのものも楽しめるのも魅力。5歳の長男、4歳の次男は、「前の車を抜けー!」などと言うので、ちょっと加速してあげると大喜び。ルーフが開くのも楽しいみたいです。子供も大人も満足させる、万能な車といったところでしょうか。
| 「野沢グリーンフィールド」代表 河野健児 世界を転戦するスキークロス選手として10代から活躍。レースの世界から引退したのち、地元・野沢温泉村を拠点に、キャンプやSUPなどを通じてアウトドア体験の魅力を伝えている。 |
④ 完璧にこなす“仕事人”
昭和も遠くなったので、いきなり左門豊作なんていってもわかんないですよね。左門豊作は漫画「巨人の星」の星飛雄馬のライバルで、熊本出身。畑仕事で鍛えたので体はめっちゃ強いです。両親がいなくて、5人の弟と妹を育てています。暗いところでガリ勉したので、牛乳ビンの底みたいなメガネをしています。真面目で、気は優しくて力持ちです。
で、パサート オールトラックに乗っていると、左門豊作の顔が浮かんでくるのです。もりもりと力が湧いてくるディーゼルエンジン。どっしりとした高速での安定性と、あぜ道も雪道もぐいぐい行ける四輪駆動システム。
率直に申し上げて、花形満の前髪のような華やかさや、炎が燃え盛る星飛雄馬の瞳みたいなエモーションは感じません。でも、実直にやるべき仕事を完璧にこなすから、それはそれは頼りになるのです。
ムダな飾りはない代わりに、2021年の新型車として必要な機能はすべて備わっています。華やかさはないと書きましたが、この車には機能を突き詰めた美しさ、「用の美」があります。
「悪路なら、SUVのほうが上じゃん」という意見もあるでしょう。ただ、どこにでも行けそうなSUVが苦手とするのが、都市部の立体駐車場。最近は背の高いモデルに対応する立駐もありますが、基本は全高1550mmがひとつの目安。その点、この車は全高1535mmだから、楽々クリア。左門豊作だと書きましたけれど、実は都会派なのです。
| モータージャーナリスト サトータケシ フリーランスのライター/エディター。天気が安定しない梅雨時は、撮影や取材のスケジュールが定まらずにオタオタするらしい。「マジでてるてる坊主を作ってます」とのこと。 |
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