フラワーエッセンスで精神のバランスを取り戻す
次はソフィアが癒やされる番だ。マッサージセラピストでもあるデイビッドによるプロの施術である。庭にベッドを設置。うつぶせになったソフィアの頭の下には、小さなピラミッドが⁉︎
「ピラミッド型のアクリルケースの中にクリスタルを詰めてある。それもレインボーカラーになるように。太陽のパワーを集めるイメージだね」。
全身をくまなくマッサージしていく。デイビッドの動きはまさにプロフェッショナルで、いっさいの淀みがない。ただときおり瞑想するというか、祈るようなしぐさをするのだ。
デイビッドは「僕のエナジーを整えることでソフィアのエナジーが浄化されるのさ」と微笑む。普通のマッサージとどこが違うのか。マッサージを終えたソフィアに聞いてみた。
「強く押したり、捻ったりするマッサージじゃないのよ。手のひら全体で血液やリンパの流れを整えていく感じ。彼はマッサージのプロだけど、私から料金は取らないわ(笑)」。
そのあとはふたりで向き合っての瞑想を15分くらい。そして室内に戻り、フラワーエッセンスの処方を開始する。
使用するのは「バッチフラワーレメディ」のもの。1930年代にイギリスでその理論が確立された、感情や精神のバランスを取り戻すための処方である。ソフィアが説明してくれる。
「恐怖、怒り、緊張、さびしさなど、今の生活に悪い影響をおよぼしている感情を探していくの。それを7つまでに絞る。7つ以下でもOK。そして、それぞれの感情に合ったフラワーエッセンスを配合するのよ」。
静かにデイビッドの感情を探っていく。彼はどうやら「内気で小心」「自信がない」「諦め」といった感情にとらわれているようだ。
その感情に合わせてピックアップした5種類のフラワーエッセンスを50ml程度に調合。ボトルに収めて、一日4滴ほど摂取していくのだとか。
この感情が癒やされたら、また次の感情が表れる。そしてまたフラワーエッセンスを処方する。そうやってタマネギの皮をむくように、本来の自分のココロを取り戻していくというわけだ。
「ウェルネスライフを続けていると、ココロが健やかに、強くなっていくのを実感する。これからもふたりで、より良いエナジーを作り出していきたいと思うんだ」。
朴 玉順(CUBE)、山本雄生、山城昌俊、鈴木泰之、宮前良将(Seven Bros. Pictures)、Rip Zinger=写真 水嶋和恵(La Plage)=ディレクション 加瀬友重、菊地 亮=編集・文 シーホース=翻訳・取材 小山内 隆、押条良太(押条事務所)、髙村将司=文 FLUX CONDITIONINGS、MALIBU PYRAMID HOUSE、LIBERTYHILL CLUB=撮影協力