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2021.07.10

ライフ

代官山から千葉県一宮へ移住した男が送る、等身大のウェルネスライフ

東京都心から東へ約90km。千葉県一宮町でウェルネスライフを送っているのが、フォトグラファー、アートディレクターのMACHIOさんである。
なぜ一宮町だったのか?移住を決意したきっかけは?詳しく伺った。
 

波乗りをしながら創作活動を続けたい

フォトグラファー・MACHIOのウェルネスライフ「ビーチサイドタウンへの移住も挑戦のひとつ」
サーフィンを始めたのは高校を卒業してから。出身地である静岡県浜松で覚えた。今はショートもロングも、フィッシュも楽しむという。朝の光の中で、MACHIOさんがシルエットになる一瞬。
MACHIO●1975年生まれ。フォトグラファー、アートディレクター。ビーチライフスタイルマガジン「HONEY」やロンハーマンのアートディレクションおよび撮影をはじめ、多彩なジャンルで活躍する。奥さまと娘さん、そして13歳のポップと保護犬のチップという2頭の犬と暮らす。
東京五輪のサーフィン競技会場となる釣ヶ崎海岸を擁するここ一宮町。海はもちろん、里山の自然も多く残る美しい町だ。
「海の近くで波乗りをしながら創作活動を続けたいと思い、3年前に代官山から移住しました。車でも電車でも1時間ちょっと。東京から決して遠すぎない、絶妙な距離感がいいんですよ」。
また移住者に対して比較的オープンな土地柄だとも感じているという。古くから別荘地・保養地として親しまれてきた歴史と、近年サーフタウンとして多くのゲストを迎え入れてきたホスピタリティ。
そんな町の成り立ちが包容力あるムードをつくり出しているのかもしれない。
[左]カラダを動かし足りないと感じたら縄跳びを。例えば200回×5セットというように、計1000回ほど跳ぶという。[右]撮影のためのロケーションハンティングは、秘境探しのようでワクワクするのだとか。
MACHIOさんがサーフィンを楽しむのは主に朝。ポイントまでは車で5〜10分という抜群の環境である。
さて移住を考えているサーフ好きの同世代にとって、ひとつ聞きたい点があると思う。それは家族の意見。奥さまは、ずばり移住についてどう考えていたのだろうか。
「妻は東京生まれですから、きっと東京暮らしが合っていたと思うんです。でも乗馬場の馬や、海辺を散歩する犬たちがいる風景は魅力的で、子育ての環境も抜群。何より妻は、今のこの家をとても気に入ってくれました。ただ移住のことに限らず、私がやりたいことに妻が合わせてくれる場合が多いと思います(笑)」。
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食生活と車選びは独自のガイドラインで

長女のまどかちゃん、奥さまのひかりさんと楽しい食事。
食生活は野菜中心。この日はたまにオーダーするというビストロ料理だ。バーニャカウダ、アスパラガスのソテー、白身魚のグリル。渋谷の「ヴァンテオ」から届いた、気取らないが食欲をそそる料理の数々である。
「美味しいですよ。僕と同じ静岡県浜松出身の友人が経営している店。高校生の頃からの友人で、波乗り仲間でもあります」。
渋谷のビストロ「ヴァンテオ」から届いたケータリングの料理。
さてMACHIOさんは5年前から肉を食べなくなったとか。その心境にいたるまでには紆余曲折といっていい経緯がある。
「もともと肉は好きでした。ただ馬肉はかわいそうで食べられなかったんです。時おり『馬はかわいそうだから食べない。でも牛や豚は食べていいのか?』と疑問を感じるようになりました。その後鶏肉も含め、すべての肉を食べるのをやめたんです」。
そして「食べるために自分の手で命を奪うことができるものだけ、食べる」という結論にいたった。
愛車のメルセデスベンツ・W123ワゴン。1980年代のヴィンテージだ。
また食生活同様、MACHIOさんらしさを感じるのが車の選択。テスラ・モデルXと1980年代のメルセデスベンツ・W123ワゴンという、異なる個性の2台を所有する。
「サーファーというのはポイントの目の前にでも住んでいない限り、波を求めて常に車で移動しているような人種です。フォトグラファーも似た部分がある。どこかで“環境を汚染しながら生活しているのではないか”という罪悪感がありました」。
パーツを取り寄せて自転車を組む。近隣の山間コースを開拓中。
少しでも環境改善の一助になればという思いで、クリーンエネルギー、すなわち電気自動車であるテスラをチョイス。一方のメルセデスには「一台の車を長く大事に乗りたい」という思いが込められている。テスラがテクノロジーなら、メルセデスはヴィンテージという視点だ。
「でも今は車も含め、環境問題に対する考え方が自分の中で変わってきています。それでも大量生産、大量消費が良くないと思う気持ちは変わらないので、今はこの2台を大切に乗り続けていきたいです」。
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