■ダッジ ナイトロ
ダッジブランドのナイトロは、同時期のジープ チェロキーをベースに開発されたSUV。
つまりチェロキー同様のサイズだから、イカツイ見た目とは裏腹に、日本でも乗りやすいSUVなのだ。
3.7Lエンジンに4速ATが組み合わされ、4WDシステムもパートタイム式と、駆動方式こそ当時でもあまり新鮮味がなかったが、ともかく大きな十字とフェンダーの迫力が、チェロキーにはない魅力だった。
その割に大きな荷物を出し入れする際にラゲージ床ごと手前に引き出せて便利、なんていう小ワザも備えていたのもニクい所。
国内でもまあ同じ車に出会うことがないであろう、ツウなアメリカンSUVだ。
■シボレー S-10ブレイザー
1960年〜’70年代のフルサイズSUVとして、今も人気があるのが
K5ブレイザー。
それよりひと回り小さいS-10ピックアップトラックをベースとしているSUVが、S-10ブレイザーと呼ばれる。このS-10ブレイザー初代の後期モデルはヤナセにて正規輸入されていた。
全長4510×全幅1770×全高1680mmと日本でも扱いやすいサイズに、4.3Lエンジンを搭載。これにコラム式の4速ATが組み合わされ、駆動方式はパートタイム式4WDが用いられた。当初は2ドアのみだったが、1992年モデルから4ドアのみとなった。
1995年に第2世代へとバトンタッチされ、名称は正式に「ブレイザー」となった。日本での販売は引き続きヤナセが担当。
当初はエンジンやトランスミッションは第1世代と同じだったが、1998年モデルからATはコラム式からフロア式へと変わっている。2000年からGMジャパンが扱うようになったが、トレイルブレイザーと入れ替わるように2002年で販売が終了した。
特に第1世代のS-10ブレイザーは人気で状態のいいものは争奪戦。もし目の前に現れたら迷わず飛び乗るのが正解だろう。
■シボレー トレイルブレイザー
ブレイザーの1クラス上という位置付けで開発されたのが、2001年に登場したトレイルブレイザーだ。サイズも全長4890×全幅1900×全高1850mmとブレイザーよりひと回り大きい。
エンジンは4.2Lでこれに4速ATが組み合わされた。4WDは、通常は後輪駆動で走り必要に応じて前輪も駆動させるスタンバイ式で、スイッチで4WD固定にすることもできた。GMジャパンによって2010年まで販売されていた。
比較的最近まで販売されていたこともあり中古車の流通も多め。アメリカンSUVの中でも都会的な見た目とサイズのSUVを探しているなら、一度は検討してみてほしい一台だ。
籠島康弘=文