先日、オンラインにて開催された時計展示会「ウォッチズ&ワンダーズ 2021」を賑わしたロレックスの新作の数々。
その中でもハイライトと言って相応しい2つの「エクスプローラー」を紹介する。
「エクスプローラー」が遂げた予想外の進化
数あるロレックスのプロフェッショナルウォッチのなかでも「エクスプローラー」は徹底的に無駄を削ぎ落としたシンプルなデザインが目を引く。
まだプロフェッショナルウォッチという定義すら存在しなかった1930年代。ロレックスと登山家たちの大いなる挑戦が始まった。
オイスターウォッチを提供したヒマラヤ遠征隊のなかには、のちにエベレストの登頂に成功したサー・エドモンド・ヒラリーとテンジン・ノルゲイ率いる部隊がいた。
彼らが人類初の偉業を成し遂げた1953年に「エクスプローラー」は発表されたのだ。
文字盤には、3・6・9の数字、トライアングルとバーのアワーマーカーが配され、どんな条件下でも視認性が確保できるようにダイアルカラーはブラックを採用。この当時、ホワイトダイヤルが主流であったことからも、このモデルがロレックスにとっていかに特別だったかがうかがえる。
それから半世紀以上経った今、「エクスプローラー」は最もアイコニックな腕時計のひとつとして世界中で親しまれている。
今回の新作では、初代モデルへの回帰という意図からケース径を39mmから36mmへとサイズダウン。
さらにはロレゾール(オイスタースチールと18ctゴールドのコンビネーション)の採用と、誰もが予想だにしなかったスタイルを披露した。
進化を遂げたのは外装だけではない。心臓部には昨年登場したばかりの最新自動巻き式ムーブメントCal.3230を搭載。
堅牢なオイスターケース、二重密閉構造のリュウズが生み出す100m防水性能と重なることで、ロレックスのプロフェッショナルウォッチに相応しい信頼性を獲得している。
かつて冒険家たちのフィードバックからヒントを掴み進化してきたように、「エクスプローラー」は時代のニーズと常に向き合うことで輝きを放ち続けている。
「小径モデル」「コンビケース」「シェアウォッチ」といった昨今の流行にも当てはまる36mm径のエクスプローラー最新作。現代的進化を遂げた姿を、その手にとって確かめてほしい。
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