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看板娘、登場

「お待たせしました〜」。
こちらは20歳の萌々子(ももこ)さん。
「独自に配合したスパイスを使用し、無農薬の国産柑橘と素焚糖(すだきとう)で作った『身体に優しいコーラ』です。シロップが下に溜まっているので、よくかき混ぜて召し上がってください」。
セットで「西小山バーガー」を注文。計1800円。パテは北海道産の厳選赤身肉を使用、バンズはオーダーが入ってから焼き上げる。
さらに、添加物不使用の自家製オーロラソース、淡路島・今井ファーム直送のローストオニオン、十勝ガールズ農場とのコラボで作った熟成みつぼしフライドポテトなど、食材に徹底的にこだわっている。
西小山発、「身体に優しい」コンボ。
「ここのハンバーガーは最高に美味しくて、私の中では人生イチです。けっこうボリュームがあるのに、食べたあとに胃に来ないというか」。
晴れていればテイクアウトして屋上で食べるのも良さそう。
さて、萌々子さんは長野市出身。高校が善光寺のすぐ近くにあり、通学の行き帰りは境内の仲見世を通っていた。
「名物のおやきは野沢菜やかぼちゃが基本ですが、最近はジャガバタとかのニューフェイスも出ていますね」。
中学と高校ではギターマンドリン部に所属し、ギターを担当。大学入学を機に上京した今も、週に一度は弾いているという。
「スピッツとかあいみょんとかを弾きながら歌っています」。
大学では何を勉強しているんですか?
「環境や貧困など、地球上に起きている社会問題をどう解決するかをディスカッションしています。いま話題になっているSDGsでは、このあいだ引っかかることがあって。テレビを観ていたら、アナウンサーが『環境のために紙の本を電子書籍にした』と言っていましたが、それはあまりにも短絡的だなと」。
「インターネットは世界を自由にしたか」について掘り下げる教科書。
緊急事態宣言を受けて大学の授業はオンライン。最近はフラワーショップや書店を巡ることが増えたそうだ。
「こういうご時世なので、店員さんとのやりとりが楽しいんですよ。最近買った本は、くどうれいんさんの『わたしを空腹にしないほうがいい』というエッセイ。前に『うたうおばけ』というエッセイを読んで、ああこの人いいなと思ったんです」。
盛岡の歌人による言葉と食をめぐる記録。
最近買った花はかすみ草で、やがてドライフラワーにする予定とのこと。
本と花が萌々子さんの心を癒す。


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