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つい遠出がしたくなる車

購入時の走行距離は8万kmぐらい。それからの約3年間は、年1万kmは走っているという。

「少し前には出雲大社まで走り、その周辺の神社を巡ったあとに尾道へ下り、大阪から京都も周って帰ってきたから、それだけで2000kmくらいですかね」。



その前は伊勢神宮とその周辺まで出掛けたという。「車に乗って神社を巡るのが趣味のひとつになって。もちろん御朱印帳も持ってます」。

出雲大社は、行く前日までまったく行き先を決めていなかったという。「たまたま仕事のスケジュールに隙間ができることに気づいて。これなら出雲大社に行けちゃうなと思って」即行動したという。

ドライブ中はSpotifyで好きな音楽を聴きながら、気分が乗ってきたら大声で歌う派。


それも「テラノだから」と、猿渡さんは言う。「いくら乗っていても全然疲れないんですよね。車の調子もいいし。だから遠出がしたくなるんです」。

サーフィンへもよく出掛けるが、今は波乗りと同じぐらい、波乗りをしている友人を撮影するのが楽しいそうだ。車があれば、サーフィン道具とカメラとカメラの防水キットなどの撮影道具を持ち歩くのもわけはない。

車のある生活をすることを前提に、最寄り駅から徒歩30分の部屋に引っ越した。


「車を変えば人生が変わる」という先輩の言葉は、当たった。確かに、仕事もプライベートも車は猿渡さんの人生を変えたのだ。



今、燃費の悪い旧車は、少しずつ居心地が悪くなっている。しかし「壊れない限り、ずっと乗り続けたい」と猿渡さん。

「なんでこんなにテラノが馴染んでいるか、自分でもよくわからないけど、エンジンを回してハンドルを握っている時間が、本当に幸せなんです(笑)」と笑う。

もともと車に興味のなかった20代の彼にとって、今、テラノは確実に人生の一部になっているのだ。



鳥居健次郎=写真 籠島康弘=取材・文

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