パトリシオさんと土井地さんは実はこの日が初対面。しかしながら既に、長年連れ立って遊んできたゴルフ仲間のような会話を交わす。
「ゴルフって“間(ま)”がいいんですよ。身体を動かすだけじゃなくて、歩きながら話す時間やスイングを眺める時間もある。静と動のバランスが絶妙なんです」(土井地)
「僕にとってゴルフは最強のコミュニケーションツール。お世話になっている目上の方々と、芝の上という平等な空間で仲良くなれるのですから。海外の仲間もたくさんできました。ゴルフで得た出会いこそ、いちばんのFUNなんです」(笹川)
4人の関係について補足する。パトリシオさんと笹川さんはゴルフ仲間。パトリシオさんと橋本さんはサーフィン仲間。そして土井地さんと橋本さん、笹川さんは旧知の間柄だ。
「(橋本)敦とは10年ほど前、一緒にプレーをしていた時期があるんです。当時はゴルフに対して今より力んでいて、どこか身構えていたような気がしますね」(土井地)
「僕も(土井地)博も、年上の人たちとの付き合いが多くなっていた時期で。大人の嗜みとしてゴルフは押さえておくべき。そんな気持ちがあったのかもしれません」(橋本)
土井地さんも橋本さんもゴルフに対して改めて向き合ったのはコロナ禍の時期だとか。オープンエアで楽しめる。ラウンド前後の時間を使ってテレワークも可能。
ゴルフの魅力がコロナ禍で変化するはずもないが、経験者にその魅力を再認識させ、未経験者にもいちアクティビティとして注目されている現状は、ゴルフファンとして素直に喜ばしい。
後編ではそんな4人のゴルフファッションについて伺った。
橋本 敦(KiKi inc.)、笹川陽介=ディレクション&スタイリング 柏田テツヲ=写真 加瀬友重=文 茅ヶ崎ゴルフ倶楽部=撮影協力