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看板娘、登場

「お待たせしました〜」。
こちらの淑女は福島県白河市出身で、日曜担当の千里さん。本業はコンピューター系の会社の管理職だ。
「着物の柄は蝶の羽です。赤ワインというお花に蝶が群がるイメージ。美味しいワインを目当てに皆さんが集まってくださる、このお店と重なるかなと思いまして」。
赤ワインに合わせるフードは生ハム(690円)とアンチョビ入りオリーブ(490円)にしましょう。オーナーの杉浦さんが、みずから切り出してくれた。
丁寧に脂肪を取る。
杉浦さんは35年前にオーストラリアで購入したという革ジャンで出勤していた。
生後1年以上の羊の革で作られたシープスキン。
「千里さんですか? すごく丁寧な接客をする人ですね。あと、この美貌だから男性ファンが増えちゃって増えちゃって(笑)。経営者目線で僕に意見を言ってくれるので、片腕のような存在でもあります」。
一方で、千里さんも杉浦さんをこう評する。
「理想の上司ですね。ワインに関してはこだわりが強いから、譲れない線を明確に示してくださる。でも、そこへの到達法はスタッフに任せてくれるので、私はこう思いますという意見も言えます」。
さて、本日の役者が揃った。
贅沢なラインナップである。
赤ワインは文句なしに美味しい。スペイン産の生ハムはイタリア、フランスより世界で評価が高いそうだ。そして、目の前には着物姿の看板娘がいる。
「着物にハマったのは、このお店がきっかけなんです。浴衣でお店に立ったときに皆さんが面白がってくださって。浴衣のシーズンが過ぎたときに、じゃあ着物を着ようということで」。
粋ですねえ。
なお、髪飾りは千里さんの手作りだった。
「ワイヤーで作った枠にシャボン玉の要領でマニュキアの膜を張って、固めるとこんな感じになります。これはいちばん最初に作ったものです」。
着物とよく合います。
ほかにはこんな作品も。


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