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猫背の原因は上半身の土台と呼ばれるアノ部分


──たしかに筋肉質なのに猫背という人もいますね……。では、原因はどこに?
ズバリ、背骨を支えている「骨盤」です。骨盤は上半身の土台というべき部分で、上半身と下半身のバランスを保ったり、内臓や生殖器を守ったり、大切な役割を果たしています。
しかも、体の中心にあるため、非常に多くの筋肉がついており、筋肉同士がバランスをとることで骨盤を正しい位置にキープしています。
この点がとても重要で、骨盤の前側と後ろ側の筋肉がバランスをとることで、骨盤はまっすぐ立つことができているんです。ところが、長時間のデスクワークやイスの座り方の癖、運動不足、心理的な要因(自信がない・不安)などによって、このバランスが崩れてしまうことがあるんです。
長時間椅子に座っていると、このように背中が丸まってしまう人が多いが、これは骨盤のバランスが崩れている状態だ。
──骨盤のバランスが崩れると、グラグラしてしまいますね。
体はどこかが出たら、バランスをとるためにどこかが引っ込むようになっています。骨盤が前へ傾くと、お腹が前に出て、お尻は後ろに突き出されるような格好になります。
姿勢がいい人の場合、S字カーブを描く背骨は腰の腰椎のあたりで前に少し反っているんですが、骨盤の前傾により、その反りが強くなって、いわゆる反り腰になってしまいます。
腰の反りが強くなると、体はバランスをとるために背中が丸まりやすくなります。下半身にも影響があり、脚は内股気味になり、太もも前面の筋肉が縮んで硬くなる傾向にあります。
──骨盤が後傾する場合はどうですか?
骨盤が後ろへ傾くと、腰が丸くなり、お尻が引っ込みます。上半身は背中全体が丸くなり、肩が前に出やすくなります。脚はガニ股気味になり、膝も曲がったままです。
太ももの後ろ側の筋肉が縮んで硬くなりやすいのも特徴です。骨盤の後傾は高齢者に多く、お尻の筋肉が落ちることが主な理由です。


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