オーシャンズモデルとして長く活躍してきた平山祐介さんと三浦理志さん。撮影で、プライベートで、数えきれないほどのデニムをはいてきたふたりだからこそ、通じ合う何かがある。そこに見る、大人の理想のデニムとは。
[左]平山祐介1970年生まれ。大学卒業後、社会人生活を経てモデルに。数多くの海外コレクションを経験したのち、2003年より活動の拠点を日本に移す。趣味は空手、バイク、スキューバダイビング、読書など実に幅広い。映画やテレビドラマ出演など、俳優としての活動も充実。
[右]三浦理志1970年生まれ。15歳のときにサーフィンに出合い、18歳でモデルのキャリアをスタート。本誌連載をまとめた『
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デニムトーク、開始!
三浦 デニムトークなのにいきなり申し訳ないけど、最近デニムをはく機会が少なくなってきた気がする。
平山 一時期は年中デニムをはいていたけど、確かに近頃はデニム以外のパンツが多くなってきたかも。
三浦 ストレッチデニムもあるけど、本来のデニムとはある意味別物じゃない? オッサンだからさ、やっぱりデニムはゴワゴワがいい。
でもそんなこと言っておきながら、実際デニムをはくと重いし、遊び(シルエットの余裕)はないし。
平山 実はさ、そこがデニムの、ここ何年かの考えどころな気がしていて。あっという間にストレッチデニムの波がきたじゃない? 俺たちはそういったデニムを何本もはいてきた。
実際本当にはきやすいし、楽だし、何よりデニムに見える。でもその時期、どこか釈然としないものもあったんだよね。良い悪いではなく。思い返してみると、その頃からデニム以外のパンツをはくことが多くなってきたんだよ。
三浦 じゃあデニムトークはやめて、ほかの話をしようか。
平山 こらこら(笑)。まだこの先の話あるから。そんな時期を経てまさに今、改めて「デニムをちゃんとはきたい」っていう気持ちが湧いてきてるのよ。本当に。スニーカーのトレンドが長い間続くと、革靴を履きたくなるみたいなもので(撮影当日も私物のジェイエムウェストン「ゴルフ」を着用)。
自分たちは仕事だし、運動して一応体型も維持してる。ただ普通はだんだんユルくなって、ドローコード付きのパンツとかに流れちゃうじゃない? でもそこで……昔ふうに言えば「お洒落はガマン」みたいなさ。その感覚は忘れちゃいけないっていうか。
今、デニムをデニムとしてちゃんとはきたい。コーディネイトとか着こなしの話じゃなくて。
三浦 でもこうやって昔の写真(撮影時に用意したオーシャンズのバックナンバー)を見ても、やっぱり普通のデニムってカッコいい。今はデニムの選択肢が増えすぎた感があるね。
平山 トレンドを追うのも悪くない。でも自分が本当にいいと思うものをカッコ良く見せることも、俺たちの役割だよ。
三浦 ストレッチデニムだったり、スウェットパンツだったり、ビッグシルエットのパンツが悪いわけじゃない。むしろそういうパンツも実際に愛用してるし。
平山 何せ移動が車だから、窮屈なパンツは仕事に支障が出る可能性があるよね。ただ、そればっかりだとお洒落心がなくなっちゃうってこと。
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