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時を“楽しむ”ための時計

「実のことをいうと、腕時計を着け始めたのは、この数年の話なんですよね。
その当時、携帯電話を持っていてなくて、単純に時間知るために使ってみようと思い始めたのがきっかけ。
そこで、腕時計をひとつのファッションアイテムとして考えた場合、自分が着ている服との相性から辿り着いたのが、ヴィンテージのミリタリーウォッチでした」。
内田さんが所有する「タイプA-11」。ブランドロゴすら記されていないシンプル極まりないデザイン。
内田さんが愛用する「タイプA-11」は、第二次世界大戦時にアメリカ軍が採用していたことで知られる名品だ。
主な特徴は、シンプルなデザインと直径30mm強のケースサイズにあり、メンズ用の腕時計としては極端に小ぶりな部類に入る。今ではジャンティークの定番商品として店頭にも並んでいる。
内田さんが「タイプA-11」に惹かれる理由は?
「僕が普段着ている服は、年代だけみても振り幅が相当広い。19世紀のものもあれば、今の時代の服もある。そのすべてに似合う時計となると、該当するデザインは正直ないんじゃないかと思って……。
そう考えると、1940年代に生まれたこの時計はシンプルなデザインであることもあって、極端に古い年代のヴィンテージクロージング以外なら、それなりに合わせることができるのが魅力なんです。
もともと腕時計をする習慣もなかったし、その日の服装に似合わないと判断した場合は外すようにしています」。
ミルスペックに準拠した「タイプA-11」は、いくつかの時計メーカーがアメリカ軍に納品していたという背景があり、多くのバリエーションが存在するのが興味深い。

「僕が最近つけているのは、エルジン製のモデルです。時針が24時間で一周する仕組みになっているのが面白い。
人によっては時刻を読み取りにくいと感じるかもしれませんが、僕はそこはあまり気にせず、気軽に楽しんでいます」。
内田さんにとって「タイプA-11」という腕時計は、時刻を知るためのツールというよりも、時を“楽しむ”ためのワードローブなのだろう。


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