■テスラ純正みたいなシューティングブレークを
かつてのシューティングブレークのベース車といえばロールス・ロイスやアストンマーティン、ジャガーなどが富裕層の間で人気を博した。
つまりは「え?あの高級車を?」と思わせる差別化が大切だったようだ。
ところがイギリスの自動車デザイナー、ニールズ・ファン・ゴーイの名を世界に知らしめた最初のシューティングブレークは、電気自動車のテスラモデルSをベースにした「SB」だ。
ゴーイ氏はオランダ人で数多くの著名自動車デザイナーを輩出することで有名な、イギリスのロイヤル・カレッジ・オブ・アートを卒業。今はイギリスを拠点としている。
この車両はオランダ人の顧客と、オランダのカロッツェリアとオランダのタイヤメーカーの協力を得て製作された。
特徴的なのは、まったく違和感のないシューティングブレーク化だ。テスラが純正モデルとしてラインアップしていたかのような仕上がりに、センスの良さが光る。
そして、シューティングブレークのフォルムを強調するウィンドウ周りのクロームメッキも良いアクセントに。
上の写真で、愛車にシャンパンを注ぐのがオーナー。このようにオーナー自身が広報写真に登場するのは、ゴーイ氏をいかに応援しているかの証左。つまりはアーティストとパトロンのような関係で、現代に残る古き佳きオートクチュール文化を現代に伝える車なのだ。
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