当記事は「FLUX」の提供記事です。元記事はこちら。ハワイの土産物としてのウクレレ製作をスタートした家族経営のウクレレブランド「コアロハ」。その心地よいサウンドでプレイヤーからも高い評価を受け、今や世界各地の楽器店に並ぶ王道メーカーの一つに。クラフトマンシップへのこだわりが成功へとつながった。
コアロハ ウクレレの創設者であるアルヴィン・オカミさんが、家族経営の会社で作るものをプラスチック製品から木製ミニチュアウクレレに変えようとしたとき、アルヴィンの息子、アランさんは手放しで喜べなかった。
「私たちはウクレレ作りなんてこれっぽっちも知らなかったんです」と、今ではコアロハ ウクレレの社長を務めるアランさんが振り返る。「とても名案とは思えませんでしたね」。
父親のアルヴィンさんの思いつきは、プロのミュージシャンであるハワイのウクレレ奏者「オータサン」ことハーブ・オオタさんのちょっとしたひと言がきっかけだった。彼の親族がホノルルのカハラモールで土産店を営んでいて、そこを訪れる観光客がバケーションの思い出の品として、ミニチュアのウクレレを欲しがっているらしい、と言うのだ。
プラスチック材料のコストが上がっていたこともあり、アルヴィンさんは何か新しいことに挑戦できないかと目を光らせていたところだった。
しかし、財務責任者だったアランさんは、ミニチュアのウクレレを販売すれば、負債が膨らむだけではないかと危惧した。それでも、最終的には父親の決断を支持し、1995年のコアロハ ウクレレ創設に向けて家族をサポートした。
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