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看板娘、登場

「お待たせしました〜」。
大学で作業療法を学ぶ20歳の看板娘、咲良(さくら)さん。勧められるまま、料理も注文します。
はるばる歩く価値があるラインナップ。
まず、「生ピーマンサワー」はシャキシャキの冷凍ピーマンが入っており、味噌につければアテにもなる。バベルの塔のような「丸カツ」(800円)はオニオンリングに豚バラを巻いて揚げたもの。
特筆すべきは「八丈島くさやピザ」(500円)。くさやがアンチョビのようなハーモニーを演出する。毎日変わるお通し、今日は「春菊のあん肝和え」(200円)だった。
以前、アルバイトをしていた子が八丈島出身だったことから開発されたメニュー。
咲良さんは長野県伊那市の近く、宮田村で生まれ育った。
「千畳敷カールの麓辺りです。小さい頃は友達と、近くの田んぼでおたまじゃくしを捕まえたり、泥団子を作ったり、近所で鬼ごっこしたり、そんな生活でした」。
高校時代に通学で利用していた飯田線は1時間に1本。
3歳から村内のダンス教室に通い始めた。そして、ダンス熱は現在に至るまで続いている。
「全然覚えてない」という兄との2ショット。
高校でもダンス部に所属し、3年生で部長になる。
「部活がいちばんの思い出ですね。顧問の唐沢先生が部への愛がめっちゃある人で、私たちは『ダンス部のパパ』と呼んでいました(笑)。集合写真も先生が中心のものが多いんです」。
高3の文化祭では安室奈美恵の『Hero』に合わせたダンスを披露。
その後、理学療法士だったお母さんの影響を受け、医療系の大学に入学した。作業療法学科なので、お母さんと同じリハビリ系の分野だ。
「母はよく、『やりがいがあるのよ』って仕事の話を楽しそうにしていました。あと、小3のときにお腹の病気で手術を受けて入退院を繰り返したんですが、病院のスタッフさんたちが学校の勉強を見てくださったりと、ずいぶん支えてもらいました。この体験も進路を決める一因となっています」。
国家試験や臨床での参考書。


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