ーーちなみに、溝口さんのギャラリーで扱う作品は、昔からピエール・ジャンヌレやシャルロット・ペリアンが中心だったんですか?溝口 店を立ち上げた頃は、それこそヴィンテージが下火だったんです。どちらかというとコンテンポラリーなデザインが右肩上がりで、マーク・ニューソンなどが人気でしたね。
そういう世界観ももちろん良かったけど、僕らがやっても意味がないかな、と。根っこの部分としては、ヴィンテージからインテリアの世界に入った身なので、やはりそこを基盤にしようと。
ただ、プルーヴェなどのフランスのインテリアも扱ってはいましたが、それと同じぐらいアメリカや北欧、イタリアなど、世界中のモノをオープン当時は揃えていました。良いデザインに出合える場所にしたかったので。
藤井 そうだったんですね、知らなかったです。ちなみに、僕はレプリカでもいいと思うんですよ。本物を買えるならそれに越したことはないけど、価格的に難しいことだってあるから。
溝口 なるほど、そうですね。
溝口至亮(ギャラリー サイン)=写真 仁田ときこ=文