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ご飯3杯の代わりに餅を6個食べる

©︎gyro/iStock
──増量のカギを握る食事はどんな風に?
体重を増やすには、要は摂取カロリーを消費カロリーよりも多くすればいいんです。でも、少食の僕にはこれが大変で……。
ボディビルのメソッドなんかだと、1日に6食が理想らしいんですが、僕には到底無理。なので、1日3食、1食を1000キロカロリーくらいに設定して、1日の目標である3000キロカロリーをクリアするようにしています。
──主にどんなものを食べているんでしょう?
主食はご飯ですが、餅もよく食べています。カロリーが多い割に見た目が小さいので、たくさん食べることができます。切り餅1個50gで、約118キロカロリーなので、2個食べるとご飯1杯程度。僕にとってはご飯3杯よりも餅6個食べるほうが簡単です。
栄養を吸収する腸内環境も整えた方がいいと聞いていたので、整腸剤のエビオスを飲んだり、ヨーグルトを食べたり。
野菜も体にいいんですが、僕の場合、野菜でもお腹いっぱいになってしまうので、カロリーの低い野菜類は控えめにしています。その代わり、ビタミン類はマルチビタミンサプリで摂るようにしています。
──筋肉づくりに欠かせないタンパク質の摂取は?
普通の食事では十分なタンパク質を摂るのが難しいので、食事とは別にプロテインを飲んでいます。朝、トレーニング中、夜の1日3回。必須アミノ酸が9種類入ったEAA9というプロテインが気に入っています。
プロテインの摂取も日々の日課に。
──間食はどんなものを?
摂取カロリーを増やすためには、間食をしたほうがいいのですが、食の細い僕にはこれも厳しい……。1度間食をしてしまうと、次の食事までお腹が空かないので、おやつを食べる余裕がありません(汗)。
ただ、コンビニに寄ったときは、必ずザバスのミルクプロテイン温泉卵を買って、タンパク質を補給しています。卵は毎日2~3個食べていますね。
──食事のほかに生活で気をつけていることは?
筋肉を増やすには、トレーニングで筋肉を破壊して、休息で回復させるというサイクルを継続することが大切。そのためには睡眠が第一です。毎日0時には寝るようにして、8時間くらいの睡眠時間を確保しています。
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腰痛が減って、姿勢が良くなった


──開始から約1年。くじけそうになったことは?
肉体改造を始めてから約3カ月ではっきりとした手応えを感じて、しばらくは楽しかったんです。ただ、半年くらい経ってから、いくら筋トレしても、たくさん食べても、体重が一向に増えない時期があったんです。
増量中のあるあるらしいんですが、「なんのためにこんなに食べているんだろう……」と憂鬱になりました。ただ、「体重が増えなくても、筋肉は増えているはず」とプラスに考えて、黙々とトレーニングと食事を続けているうちに、再び体重が増え始めました。
──モチベーションを持続するコツは?
YouTubeの配信が助けになっています。僕はトレーニングをリアルタイムで配信しているので、みんなに見られている意識があって、動きに集中できます。
「今日はサボろうかな」と思うこともありますが、コメント欄で励ましてくれたり、アドバイスをくれることもあるので、本当にありがたいです。SNSで発信したり、誰かと一緒に取り組んだりするのはモチベーションを持続するのに効果的だと思います。
YouTubeでの生配信の様子。
──肉体改造の成果を実感することはありますか?
以前は新幹線や飛行機での移動中に腰が痛くなることが多かったのですが、筋肉がついたからか、今ではほとんどなくなりました。人間ドックでもA判定が出ましたし、姿勢も良くなったと思います。
周囲の反応で印象的だったのは、以前ナイツさんのラジオ番組に出演したとき、「声がでかくなりましたね!」と驚かれたこと。おそらく腹筋などが発達したことが理由なのかもしれません。以前より体も軽くなり、気持ちも前向きになりました。

はた目から見るとストイックに映るかもしれないが、とにかく体づくりを楽しんでいる様子の山根さん。
「トレーニングや食べるもの、毎日の積み重ねで、体が微妙に変化していくのが面白い。体を“つくる”よりも“育てる”という感覚。難しい植物を栽培していると考えれば、体づくりはワクワクの毎日ですよ」。
取材を行った現在(2021年1月中旬)、山根さんの体重は64kgで、体脂肪率は17%。すでに均整のとれた、格好良い体つきになっているものの、「棚橋ボディへの道はまだまだ遠い。とにかく今年中に70kgを突破したいです!」とハリのある大きな声で今後の意気込みを語ってくれた。
 
押条良太(押条事務所)=取材・文

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