高額商品なだけに現金でポンと買う方は少ないだろう。キャンピングカーでも信販会社や金融機関のオートローンは普通に使える。さらに、キャンピングカー販売店が扱っているキャンピングカー用のローンもある。
キャンピングカー用ローンと通常のオートローンと、何が違うのか。それはずばり、返済期間の長さである。通常なら60回(5年)程度のところ、120回や150回(10年超)のローンも組むことができる。なぜそんなことが可能なのかといえば「キャンピングカーのリセールバリューが高い」から。
例えば乗用車なら、新車で買って5年も乗れば大した査定価格はつかないが、キャンピングカーはそこまで値崩れしない。人気の車種なら「3年乗ったけど、ほぼ購入価格で売れた」なんていう話も聞いた。期間が長い分金利は多少かさむが、月々の支払いを低く抑えられるのは魅力といえるだろう。
古い車の下取りについても心配はいらない。それがキャンピングカーであれ乗用車であれ、下取りはしてもらえるし、昨今、車の買い取り業者は百花繚乱である。キャンピングカー販売店だけでなく、買取業者の見積も併せて取ってみて、最も有利に手放せるルートで処分するのが賢いだろう。
「餅は餅屋」が鉄則
最後に一つだけ、本気で購入を考えている人に忠告しておきたいことがある。
空前のキャンピングカー人気を受けて、新車はすでに1年待ちがザラである。すぐにも乗りたい!という人も多くて中古車市場も大盛況。もちろん中古車は新車より安価で、即納だ。
だからといって、一般の中古車店から購入するのだけは、ちょっと待ったほうがいい。
乗用車を扱う中古車店にも、ときおりキャンピングカーが入ることがある。が、彼らはキャンピングカーについては経験がない。車としての保障(エンジン故障など)には対応してくれるが、居室部分についてはほぼノータッチだと思っておいたほうがいい。
「水漏れする」「居室のヒーターが効かない」といった「すまいのトラブル」については、たいてい保障してもらえないか、修理する技術を持ち合わせていないことが多い。
キャンピングカーこそ「餅は餅屋」。信頼できる専門店でどんなことでも相談してみるのが最善かつ最短の道なのだ。
渡部 竜生:キャンピングカージャーナリスト
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