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②宅トレは腕立て伏せとスクワットが効果的

©︎g-stockstudio/iStock
──やっぱりトレーニングも必須ですよね?
あくまで目標は格好良く太ること。単に食べて寝るだけでは不健康な肥満体になってしまうから、トレーニングは必須。
短時間に筋肉に高い負荷をかける無酸素運動のメニューが中心です。ジムに通ってマシンを使うのが効率的ですが、自宅で行う場合は、自重トレーニングでもOKです。
──宅トレは具体的に何をすればいいですか?
基本は「腕立て伏せ」「スクワット」です。腕立て伏せは腕と肩、腹筋まわり、スクワットは太ももとお尻といった大きな筋肉を効率よく鍛えられます。それぞれ20回×3セット。20回でちょうど限界を迎えるように、わざと動作を遅くするなどして負荷を調整してください。
自宅では難しいかもしれませんが、鉄棒のある公園などで「懸垂」をするのもおすすめ。腕と背筋を鍛えることができます。こちらは10回×3セットを目標にしてください。トレーニングの頻度は週2回、早く効果を感じたいなら週3回行ってください。
──体重を増やしたいなら、有酸素運動はNGですか?
確かに有酸素運動は脂肪の燃焼効率を高めますが、効果はそれだけではありません。心肺機能の向上や血圧の安定といった健康効果のほか、ボディラインにメリハリをつけるなど、ボディメイクにとってもメリットがあります。ぜひ、普段の筋力トレーニングに、スパイスとしてランニングやウォーキングを取り入れてください。
また、格好良く太るには体の柔軟性も欠かせません。筋力トレーニングの前には動的ストレッチ、後には静的ストレッチを行いましょう。広く、大きく動く筋肉のほうが断然キレイに見えますから。
──実際、どのくらいで効果を感じられますか?
根本的に体質を改善したいので、肉体改造には1、2年ほどかけたいところです。ただ、弊社で指導した場合、個人差はあるものの、ひと月で大体10〜15kgほど体重を増やすことができます。胸や腕、肩、太ももにもしっかり筋肉がつくので、見栄えもばっちり良くなります。
なお、体脂肪率は体内の水分量や体調に大きく左右されますので、それほど気にしなくていいと思います。それよりも毎日の運動量に気を配ってください。
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③「寝る子は育つ」ということわざは真実

©︎Artem Peretiatko/iStock
──睡眠時間はどれくらいとればいいでしょう?
深いノンレム睡眠時には成長ホルモンが分泌され、体の組織が生成されます。特に成長ホルモンの分泌量は午後10時~午前2時の間に最大になるため、できるだけこの時間帯に睡眠をとるのがおすすめです。
理想的な睡眠時間には個人差がありますが、私の場合は6時間がベストのようです。8時間くらい眠ると、翌日のトレーニング時に若干体の重さを感じます。
──モチベーションを持続させるコツは?
シンプルですが、もっとも効果があるのは自分を褒めること。毎日鏡を見て、どんな小さなことでもいいので、体の変化を見つけましょう。そしてはっきり声に出して、自分を褒めてあげてください。
トレーニングを毎日続けるのが苦手な人は、1日5分トレーニングもおすすめ。人間は毎日同じことを21日間続けると習慣になるといわれています。そのため、最初はハードルを下げて、短時間でこなせるメニューに取り組みます。
続けているうちにだんだん意欲が出てくるため、長続きしやすく、21日目を過ぎる頃にはトレーニングが習慣になっているはずです。
 
橋口さんによると、格好良く太ることに成功した人は、以前よりもいっそう健康に気を遣うようになり、内面もポジティブに変わっていくという。現在の痩せ体形に何かしら不満を抱いている人は、できるそうなことから少しずつ始めてみよう。
 
押条良太(押条事務所)=取材・文

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