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フィールドでの要望を形にするためには小さなパーツにもこだわる

ニーモ
世界レベルのアドベンチャーレーサーたちがテントを愛用してくれたことが、なによりのブランドPRとなった。
世界的な展示会で権威ある賞の数々を受賞したのち、2006年にニーモは正式に製品の販売をスタートした。
その頃には、世界中のアドベンチャーレーサーやアルピニスト、カヤッカーなど、エクスペディションな環境にチャレンジするコアユーザーの間で、ニーモはすっかり話題のブランドになっていた。
マーケット発信の話題優先ではなく、実際にフィールドで使い込むリアルなユーザーから認め始められたことに、このブランドの立ち位置がよく現れている。
ニーモ
エクスペディションな環境からファミリーキャンプまで、幅広く使える製品ラインナップもブランドの特徴だろう。
彼らのテントはエクストリームな極地遠征にも使われているが、初めてキャンプに出かけるエントリーユーザー向けのテントまで幅広いタイプのデザインが揃うのも特徴である。
すべてのニーモ製品に共通するのは、「より暖かく、よりドライに、より快適(安全)に過ごせること」。
テントはアパレルと違って大量に売れるものではないので、生産効率を考えると既存の素材やパーツを組み合わせてデザインするのが一般的だ。しかし、この生産の効率化やコスト削減がテントの進化を足止めしてきた。
一方で、ニーモは構造だけでなく、小さなパーツにいたるまで積極的に独自の開発を進めている。その小さな改善の積み重ねこそが、ニーモの圧倒的な独自性を形作っているのである。
ニーモ
柔軟で自由な発想のフレーム構造を生み出すためには、小さなパーツでも作る手間や時間も惜しまない。
ちなみに、現在日本で流通するニーモのテントのほとんどが、日本の気候やマーケットニーズに合わせた仕様となっている。製品テストやフィードバックの検証を行なうため、プロダクトの開発チームは年に数回、日本にも訪れているそう。
高温多湿で四季のある日本独特の気候環境に対応できるよう、換気と温度調整機能を追求した彼らのテントは、現場の評判がすこぶる高い。
なかでも日本向けにゼロから作られたフラッグシップモデル「タニ」は、この10年で日本の山岳テントのスタンダードのひとつとしての地位を確立したほどだ。
ニーモ
日本仕様のモデルとして大ヒットを記録している「タニ」。もはや山岳テントのスタンダードだ。


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