「ワゴン系SUV」とは……ステーションワゴンとSUVのクロスオーバーという変化球。それを初めて開発したのはスバルで、積極的に推し進めているのがボルボだろう。
いずれもステーションワゴンで人気のブランドだけに、このクロスオーバーも王道SUVに劣らぬ魅力を秘めている。
■スバル「レガシィアウトバック」
クロスオーバーのパイオニア
ステーションワゴンの最低地上高を上げるとともに、フェンダーモールや前後のアンダーガードなどによりSUVらしい力強さを表現したクロスオーバーワゴン。
スバルはピックアップトラック&SUV大国アメリカで販売台数をアップさせるために、このジャンルを切り拓いてきた。
1994年に2代目「レガシィツーリングワゴン」の最低地上高を上げ、フォグライト内蔵の大型バンパーをつけた「アウトバック(日本名はグランドワゴン)」を開発。瞬く間に北米で大ヒットモデルとなった。
その後、代を重ねる中で北米市場の要望を受け、先代からボディがグンと大きくなり、現行型「アウトバック」のサイズは全長4820×全幅1840×全高1605mmと、後席まで広々。
搭載されるエンジンは2.5L水平対向4気筒。これにチェーン式CVTの「リニアトロニック」が組み合わされる余裕の走りで、もちろん同社独自の先進安全運転支援機構「アイサイト」が標準で備わる。
「X-MODE」と呼ばれる4WD制御システムが採用されているので、4輪の駆動力やブレーキ、エンジン、トランスミッションなどを統合的にコントロールして、悪路からの脱出を容易にしてくれる。
また雪道や砂利道など滑りやすい路面では「SNOW・DIRT」、深雪やぬかるみなどタイヤが埋まってしまうような道では「DEEP SNOW・MUD」モードを選ぶと安心して走ることができる。
長年北米で4WD技術を磨いてきたスバルならではの、高いアウトドア性能を備えたクロスオーバーなのだ。
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