OCEANS

SHARE

静かなのに恐ろしく速い「タイカン」

ルーフからリアにかけてのラインは同社の宝とも言える「911」を彷彿させる。
フロントも、リアにエンジンを置くためボンネットが低い「911」と同様に低く構えているが、ライト周りは革新的。
電気自動車なのにグレード名に付く「ターボ」や「ターボS」も、往年の名車「ポルシェ911ターボ」を想起させる。
室内を見ればメーターはもちろん、カーナビやエアコンのスイッチまで、すべて液晶パネルに収まっているのは、未来的。
操作系や表示系はほぼ液晶ディスプレイでまかなわれる。そのため突起物がほぼない。唯一、シフトレバーがステアリング左側のインパネから数センチ出ている程度。
フロントドアの前方ボディに充電口が備わる。普通充電は右側、急速充電は左側だ。
走らせても「911」同様、まるで昨日舗装されたばかりの道を走っているかのように、体が上下に揺さぶられることなく、滑るように走る。かつてのスポーツカーのような、ガチガチの乗り心地とは別世界だ。
それでいてステアリング操作にはリニアに反応してくれる、世界トップクラスのスポーツカーとしての性能の高さは「911」と変わらない。
床下に日産リーフよりも大容量となる最大93.0kWhのバッテリーを収納。その電力を使って、前後それぞれに搭載されたモーターが4輪を駆動させる。
片側二車線ある二条城前の烏丸通の信号待ちで先頭となり、青信号でアクセルを踏むと、あっという間に隣の車が後ろに消え、目の前に車が迫ってきた。「911ターボS」と同じく0-100km/h加速はわずか2.8秒と驚異的な加速力。街中では興味本位でアクセルは踏み込まないほうがいいだろう。
シートには環境を配慮した再生素材が用いられていた。
ただ、隣の車があっという間に後ろに消えるほどアクセルを踏んだら、「911ターボS」ならそれなりの激しいエンジン音がするはずだ。ところが「タイカン」はとても静かなのに恐ろしく速い。
スタートダッシュをかましても、周囲に気付かれない。一方、世界一の制動力と言われるポルシェのブレーキは、ドライバーの体を揺さぶることなく確実に車を止める。しかも、ガックンとではなくスーッと止まる。


3/3

次の記事を読み込んでいます。