中学、高校時代は50’sの古着にハマった
【写真12点】40年前のベンツ「W123」に乗るスタイリストの詳細写真をチェック 「古いものは格好いい」。
そういう中村さんが初めて買った車は、1979年式のBMW「528i」。初代5シリーズで「お付き合いのあるファッション雑誌の編集長から譲ってもらいました」。
ちょうどスタイリストとして独立したばかりで、仕事のためにも車が欲しかった頃。20万円ほどで譲ってくれるというし、もともと車が好きだし、見せてもらったら「とても格好いい!」と愛車に選んだ。
古いものには、新品にはない味わいがあるだけでなく「今ではないぐらい、誰も目に留めないようなディテールにまで丁寧に細工がされていたりして、それがいちいち格好いいんです」という。
実はそんな彼が、初めて「古いものの格好良さ」に触れたのは、小学生時代に友達の家で見た、白いメルセデス・ベンツのセダン。型式で言えば「W123」だった。
「うわぁ、めちゃくちゃ格好いい!」と小学生ながらに思ったという。
もちろんその頃は、「古いものは格好いい」なんて考えることなく、単純に格好いいと思ったものがたまたま「W123」だったのかもしれないが、中学、高校と進むにつれ、まずファッションが古着志向になっていった。それが’90年代のこと。
当時は渋カジもあれば、グッチやドルチェ&ガッバーナといったハイブランドもストリートで着られるなど、多彩なファッション志向が花開いた頃。
その中で中村さんは「どちらかというとフィフティーズ。中学生のときによく、みんなでボーリングシャツにライダースを羽織って、サドルシューズを履き、ボーリングへ出掛けていました」。
そんなとき、兄が持っていたファッション誌をパラパラと見ていたら“スタイリスト”という仕事があることに気づく。それが現在の仕事を目指すきっかけになった。
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