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世界が絶賛するエンジン作りのプロとして

1970年代に入ってもAMGは、多くのレースに出場するメルセデス・ベンツのマシンにエンジンを供給。その一方で、市販されているメルセデス・ベンツ車のチューニングも手掛けるようになった。
1984年には、4バルブシリンダーヘッドを搭載したエンジンを開発し、名実ともにエンジンメーカーへと進化。その2年後、当時のメルセデス・ベンツが持つ最大の5.6L V8エンジンに4バルブシリンダーヘッドを独自に取り付け、W124型のEクラスに搭載。
1986年に「AMG 300 E 5.6」が最高速度303km/hを記録し、アメリカで「The Hammer」というあだ名を付けられ大絶賛された。
ちなみに、バブル絶頂期の1989年には三菱自動車からAMGエンジンを搭載した『ギャランAMG』が発売されたこともある。
まるで鉄の塊が突っ走るという意味から「The Hammer」と呼ばれた「AMG 300 E5.6」。(写真は「300 E6.0」)
1980年代には、半ば公式にメルセデス・ベンツへの部品供給が始まったAMG。1990年にダイムラー・ベンツ AGと協力協定を締結。メルセデス・ベンツの直営店や特約販売店でもAMGモデルが入手できるようになる。
1993年には初の共同開発車「Mercedes-Benz C 36 AMG」が発売された。1999年には、当時のダイムラー・クライスラー AGが株式を100%取得。
これにより、各グレードに独自のエアロパーツやホイールを備えたり、エンジンチューンが成されたりした「AMGモデル」が設定されることになる。
AMGのこだわりは、もちろんエンジンだ。哲学である“One man one engine”、つまり、厳格な品質基準に従い、ひとりのマイスターが一基のエンジンを最初から最後まで責任を持って手作業で組み上げる手法が継承されている。
エンジンにはマイスターのサインとAMGを象徴するエンブレムが刻印されたプレートが設置されている。このエンブレムの左側に記された「リンゴの木と小川」は古いドイツ語で、「アファルター=りんごの木」、「バッハ=小川」。AMGが長らく本社を構えた町「アファルターバッハ」を意味している。
AMGが手掛けたエンジンにはこのようにエンジニアのサインと、AMGを象徴するエンブレムが刻印されている


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