「20代から好かれる上司・嫌われる上司」とは……動かせないものを動かすには
ヨガ行者などの特別な人はともかくとして、ふつうの人は、自分の心拍数や血圧などを自由にコントロールすることはなかなかできません。
それは、不随意筋といって、基本的には意識ではコントロールできない筋肉を使ってする行動だからです。
ところが、バイオフィードバックという領域での研究においては、コントロールできないはずの心拍数などを、センサー等により検出して人間が感覚できる音や光などに変換し対象者に自覚させることで、なんと、ある程度コントロールができるというのです。
例えば、手のひらの温度がわかるようにしておけば、手のひらの温度を意識的に高低できると。
「見える」とコントロールできる?
このバイオフィードバックがどれほどの精度かは門外漢にはわかりませんが、組織論の観点から示唆のある興味深い現象です。
要は「きちんと自覚できるようになると(つまり「見える化」すると)、それをコントロールすることができる」ということは組織にも当てはまるように思えるからです。
例えば、この会社はどんな性格の人で構成されているのかというのはなんとなくしかわかりませんが、SPIやFFSなどのパーソナリティテストを導入して分析をすれば、タイプAが何%、タイプBが何%などと、正確に把握できます。把握できると、「もっとタイプAを採用して増やそう」というコントロールができるわけです。
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