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それなのに「見える化」が疎まれる理由

さて、そんなメリットのある「見える化」の何が疎まれるのでしょうか。
一つは、「見える化」すること自体にある「コントロール」=「管理」「統制」しようという意図に対する反発です。
「見えない」時には自由にやれていたことが、「見える化」したばっかりに、上司にいろいろいちゃもんをつけられてしまう。
成果を上げていないのであればそれも致し方ないですが、うまくいっているのに痛くない腹を探られてしまう。そうなると、せっかく自発的に頑張っている人も、「信じてくれていない」という気持ちになり、モチベーションが下がってしまうかもしれません。
ただ、自分の仕事の成否の責任を若手社員個人が背負えるわけではありませんから、「管理されるのが嫌」というだけでは、子供っぽい反発とも言えます。誰かの資金でやっている以上、誰かにレポートすることは当然のことです。
 

「有視界飛行」と「計器飛行」

ですが、それでも「見える化」が不要、嫌だという人がいます。それは「見える化」など行わなくても「見えているじゃないか」という不満です。
例えば、上司が見なければならない範囲が広くない場合、日頃から上司が部下を観察しておけば、いちいち「見える化」の作業をしなくても「見えているはず」と思えば、部下は「見える化」=「上司の見る仕事の責任放棄」と考えます。
ジャンボジェットのパイロットなら飛行機全体の様子を目で把握できないので、さまざまなセンサーで測った情報を計器のダッシュボードで一覧できるようにしておくことは必要でしょう。
しかし、数人乗りのセスナでは、まさに「見ればわかる」ので、ふつうに有視界飛行ができるから、計器飛行は必要ないのです。


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