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ベルランゴで暮らしにアートを

南仏に暮らす知人(ちなみに日本人です)から教わった、「art de vivre(アール・ド・ヴィーヴル)」という仏語の言い回しは勉強になった。英語だと「art of life」で、日本語にすれば「アートのある暮らし」といったあたり。「自分らしく、美しい生活を楽しむ」というニュアンスもあるらしい。
こう書くと難しそうであるけれど、そんなことはない。例えば食事のときにはテレビを消して音楽を流すとか、来客があるときには部屋に花を飾るとか、普段の生活に美的センスを盛り込んで楽しく暮らそうということだ。
で、シトロエン ベルランゴをひと目見て、「アール・ド・ヴィーヴル」という言葉を思い出した。人や荷物をたくさん積める実用車でありながら、フロントマスクをはじめとして細部まで丁寧にデザインされている。インテリアも決して高級ではないけれど、「出かけよう!」という気になるポップな楽しさに溢れている。生活の道具であっても、きちんと装うあたりがフランス的だ。
走らせると、路面からのショックを柔軟に吸収する乗り心地の良さもフランス車っぽかった。ベルランゴの基本骨格は同じグループに属するプジョー 308などと同じ。つまり、中身は最新のセダンに近いのだ。ディーゼルエンジンと8AT(ちなみに日本製です)の組み合わせも洗練されている。
生活車が洒落てて上質。実は、これがいちばん難度の高い車選びかも!?
モータージャーナリスト
サトータケシ
車関連を中心に、フリーランスのライター/エディターとして活動中。この秋に感銘を受けたのは、ランドローバー ディフェンダーの完成度の高さと、マセラティ MC20の神々しさだったとか。
 
 

本稿もこの車内で書きました

ベルランゴをセカンドカーに使っています。仕事の移動やテレワーク用のオフィスとして、また買い物や娘の送り迎えにとマルチに活用。トランクには寝袋やクッションマット、大容量モバイルバッテリー、ホットサンドメーカーや空気清浄機まで載せる始末。家庭用WiMAXルーターやアマゾン エコーショー 5も搭載しました。
運転していても、マイルームとして過ごしても楽しい車。15年以上にわたり何台も乗り継いでいるファーストカーでも、ベルランゴほどテンションが上がったことはありません。
正直、デザイン的にミニバンってあまり好きじゃなかったんです。特に多くのものが“顔が大袈裟”で……(笑)。でも、ベルランゴは違います。シトロエンならではのモダンで洒落たアイコニックなフェイスやサーブルという都会にも自然にもマッチする外装色を展開。
発売したばかりで街ですれ違うこともなく、走行中に同じシトロエン乗りたちから珍しがられ、意識されるのもうれしい瞬間です。僕がアレコレ積んでいることからも実証済みですが、収納スペースが広いのもいい。
オンラインミーティングを車内でやっていると、ミーティング相手から「車の中まで仕事させてすみません」と恐縮されます。違うんです。むしろベルランゴが好きだから、積極的に車内で勝手に仕事をしているだけですので。この原稿? もちろん、ベルランゴ車内で書きましたよ。
デジモノステーション編集長
滝田勝紀
電子雑誌「デジモノステーション」の編集長。家電スペシャリストとして、楽天の買い物SNS「ROOM」では40万人以上のフォロワーを抱える。コネクトクロス代表。
 



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