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さらに小さく都会的な
「Tロック」

全長4240×全幅1825×全高1590mm(TDIスポーツ)。
一方で、2020年7月に日本上陸した「Tロック」は同じスモールSUVでも「Tクロス」とは対照的に、クーペのような雰囲気を前面に打ち出した都会的でスタイリッシュなクロスオーバーモデルになる。
ボディサイズは「Tクロス」よりひとまわり大きい。
ルーフからリアにかけて斜めに傾斜したスポーティな雰囲気のエクステリア。ボディカラーはフォルクスワーゲンで初めて2トーンルーフが採用された。
グリルと一体化したフロントライトは、ボディカラーがブラックやグレーだとクールな印象が際立ち、オレンジやイエローといったビタミンカラーはアクティブな雰囲気を感じさせる

リアにかけて傾斜したモデルはともするとデザイン優先で室内空間が犠牲になってしまうこともあるが、そこは実用性にこだわりを持つフォルクスワーゲン。
パッケージングに優れたプラットフォーム「MQB」の特性を活かし、「Tクロス」よりはやや劣るが通常時で445L、リアシート を倒せば1290Lのラゲッジスペースが出現する。

搭載されるエンジンは「Tクロス」が1L3気筒ターボなのに対し、「Tロック」は兄貴分の「ティグアン」に搭載される2Lディーゼルターボ。もちろん「Tクロス」のガソリンエンジンでもパワー不足を感じることはないが、「Tロック」ならトルクフルな走りを楽しめる。
もちろん小さくたって安全装備は上級モデルに引けを取らないものが搭載されている。
SUVの王道をギュッと凝縮した「Tクロス」か、より洗練された「Tロック」か。同じスモールSUVでもキャラクターが明確に異なる。どちらに乗るかは大いに迷ってほしい。
「小は大を兼ねる! スモールSUVの世界」とは……
かつてメルセデス・ベンツがコンパクトクラスと冠した「190」の全長は4430mm。つまり、これより小さい車は“スモール”と呼んでいいと思う。日本の狭い道路もスイスイ行けるし、燃費も良好。そんなスモールサイズのSUVは、等身大で乗りたい車の代表格だ。上に戻る
高橋 満=文


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