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ハマー×ハイテク=最強

4輪のロック/アンロックも、ドライバーズシートに座ったまま任意に選べるのはもちろん、「CrabWalk(カニ歩き)」モードを選べば、タイトなオフロードでの低速走行時に、前輪と後輪を同方向に向けることで、斜め移動することができる独自の機能が備わる。
当然、車高も自在に操れる。車が自動で車高を調整してくれるオートモードや、水深の深い場所へ侵入するために約6インチ(約15cm)高めるエクストラックモード、逆にハイウェイで安定性を高めるために車高を下げて低く構えるエアロモードなどを備える。
ドライバーの目の前とインパネ中央に大型タッチスクリーンが備わる。
それだけ優秀なハマーの行く手には、どんな“道なき道”が待ち構えているかわからない。
そこでボディ下を含む車両周囲情報をカメラで確認できるよう、車内から18場面ものカメラビューで確認できるようになっている。
また“足元”である路面状況は、リアルタイムに検知され、それに合わせてサスペンションの特性を調整。オンロードだけでなくオフロードでも快適な乗り心地を提供してくれる機能が備わる。
あらゆる車両情報はすべて、スマホのようにスワイプ操作ができる2つの大型ディスプレイで確認できる。
またスピーカーはボーズ製の14個ものスピーカーを用意。電気自動車ゆえ、エンジン音のない静かな車内に心地良い音楽を提供してくれるだけでなく、先述の0-60マイル約3秒という急加速もできる「Watts to Freedom」モードを選ぶと、まるでロケットの発射カウントダウンのようなサウンドを奏でるのだという。
直線基調で、堅牢感もあるモダンなインテリア。
そんな最先端の機材を備えたインテリアの床には、カーペットは敷かれない。
「オフロードの野獣」はそんな見栄えよりも、泥で汚れることを前提とし、ビニール製のフロアにゴム製のシートを用意した。
これなら簡単に水拭きできるだろう。
ルーフパネルは、取り外してボンネット下の収納にしまうことができる。
「エディション1」という名が示すように、今後もハマーEVは仕様を変えて登場する予定だ。
「エディション1」の納車は2021年秋、次いで「ハマーEV 3X」が2022年の秋、さらに2モーターの「ハマーEV 2X」が2023年の春、同じく2モーターの「ハマーEV 2」が2024年の春に予定されている。
一定条件下でのハンズフリー走行など、先進の安全運転支援機能も備わる。
「エディション1」の価格は11万2595ドル(約1170万円)。今のところ日本での販売予定はないが、日本に「I’m back!」した日には、ハンドルを握ってみたい。
 
籠島康弘=文


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